薬師如来(5) | Just One of Those Things

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薬師如来 』から『薬師如来(2) 』より。そして、『薬師如来(3) 』、『薬師如来(4) 』と見てきました。



薬師如来は、病気の治癒など現世利益をもたらす如来とされ、人の病や国をいやす如来として、病気平癒やまつりごとの安定を願ってつくられました。


薬師如来は東方瑠璃光浄土にいて、すべての人々の病気をいやし、飢えている者には食事を、貧しい者には衣服を、目の不自由な者にはよく見える目を与え、国の病(災禍)もなおすとされた如来です。


反対の方角=西方極楽浄土にいる阿弥陀如来が来世の極楽浄土を説くのに対し、薬師如来は現世利益をもたらす如来といえます。



日本では早く飛鳥時代から信仰され、薬師如来を本尊とする大規模な寺院が建立されました。


天武天皇が皇后の病気平癒を願って発願した本薬師寺を移籍した奈良の薬師寺(8世紀)、光明天皇が聖武天皇の病気平癒のために造った新薬師寺(8世紀)の像など、名作が多いことも知られています。



その像形は衲衣をまとう如来共通の姿で、印相は右手を「施無畏印(せむいいん)」、左手は「与願印(よがんいん)」(或いは、新しいものは薬壺を持つ)の印相を結ぶものです。