壮大な宇宙の本質を図示した曼陀羅は、両界曼陀羅(「金剛界曼陀羅」と「胎蔵界曼荼羅」をあわせて「両界曼荼羅」という)・別尊曼荼羅(一例:薬師如来の曼荼羅など)・浄土曼荼羅・神道曼陀羅の4種類に分類されます。
このうち、密教の中心的な教義となっているのが両界曼陀羅であり、本尊に匹敵する位置を占めます。
別尊曼陀羅は、密教における修法の本尊として鎌倉時代に多く用いられました。
また、阿弥陀浄土を描いた浄土曼陀羅と外来の仏教が神道と接触する中で成立した神道曼陀羅は、必ずしも密教固有の曼陀羅ではありませんが、多くの作例が残っています。