海の正倉院といえば、中津宮。
その証拠が戦後、沖ノ島から出てきました。即ち、昭和29年10月からの三次十数年間の発掘調査で、島全体が豪華な古代祭祀遺跡であることが判明し、当時は大きな脚光を浴びました。
つまり、高さ10m以上にも及ぶ巨岩の磐座のかげから青銅鏡・奈良三彩・真珠・純金製指環など二万点以上の貴重な遺物が発見され、その多くが国宝に指定され、"海の正倉院"と呼ばれるようになりました。
これらの遺物の一部は、島から移され、現在は玄海町田島の宗像大社宝物館に納められています。
なお、沖ノ島は島全体が神域になっており、神職一名が二週間交替で中津宮に奉仕するだけの、事実上は無人の島です。
ただし、上陸するときは、どんな人でも海中の禊が課せられるといいます。