アメブロ友さんにメッセージを書いていて、はたと気づいた。

子供も大きくなり、私の人生も暇になってきたのはいいのだが、同時に昔あった好奇心みたいなものががたっと減ってきて、何かと新しいコトを始めるのが億劫になり、更年期真っ最中の自分を正当化して、なるべくゴロゴロしていようと思う今日このごろなのだった。

今日はLindexという衣料品チェーン店の顧客の夕べに出かけてみた。
店内に飲み物やおつまみが用意され、マニキュアや割引券がもらえたりするというだけであったが、久々に自分の服を買うと女子力が上がったような錯覚を得た。ちなみにこのLindexという店はスウェーデン中どこにでもあって、HMのような大衆的な洋服を売る店である。この店とHM、そしてKappoahlという店は本当にスウェーデン中のショッピングセンターのどこにでもある。そしてよく安売りをしているのも共通だが、Lindexは特によく安売りになる。

ちなみに今回Lindexが売り出したコレクションは、女優ケイト・ハドソンがモデルになっている。
私もいくつか試着してみたが、あら不思議。ケイトが着るとどれもこれもすごく様になっているのに、私が着るとまったく別物、価格相応にしか見えない。結局そういうものなのね。

私はふと思い出した。あれは四半世紀も前のことになろうか。
私が田舎の女子大生で、何かのイベントのバイトをしているときだった。イベントに出展している某名の知れた食品会社の社員(30歳ぐらいの男性)が来て、私に言った。
「このへんの若い女子って、本当に地味なんですね。どうしてもっとおしゃれをしないんですか。考えてもみてください。今が一番なにでも似合うときなんですよ。もう少し年をとってからじゃ、似合わなくなるんですよ」
少ない仕送りでやりくりしていた私は、どう答えていいかわからず苦笑した。

若い子は、地味な格好をしていても若さだけで十分美しい。
でも、その時にしか似合わないおしゃれをしていたら、もっと美しかっただろう。

というか、たぶん人生が変わるほどだったんじゃないか、と。

身なりをかまっているということは、周囲に「人生に対する積極性を表している」と受け取られるからじゃないかな。
もちろん飾りすぎで花電車みたいなのはなんだけど、十代ならともかく二十歳をすぎてあまりにも地味なのは人生を投げてるみたいで、いい印象を与えなかっただろう。
でも当時の自分はそれをわからなかったんだなあ。

そう思いながら、今の自分でも着られそうなものを何着か買った。もうすぐ春だから。しかし花粉で顔がかゆい。