少し前、こちらに来てから知り合った日本人と話した。


私も面識のあった彼女の会社に勤めていた若い日本人女性が、仕事のストレスのため出社拒否に陥り結局日本へ帰ってしまったのだそうだ。


意外だった。だってその女性は言葉も達者で、友達も多い(そうな)人だった。

そんな人でも海外のひとり暮らしは堪えるのだなあと改めて思った。こちらで長く暮らしている人はたいていパートナーがいる。そのパートナーと気が合わなければそれも問題だけれど、一緒に住んでいる人がいるというだけで、心の支えになる部分は確かにある。


以前このブログでも紹介した、セルビア人のタチアナ。

彼女は10年以上前、一人でスウェーデンにやって来た。一時期同郷人と同棲していたこともあったが、今は一人で暮らしている。

彼女は老人ホームで毎日平均10時間以上働いている。土日も関係ない。クリスマスや夏至祭もまったく関係ない。皆はタチアナのことを、24時間働くお金の亡者くらいに思っているみたいだけど、私は彼女の気持ちなんとなくわかるな。

身近に親戚も、親しい友達もいなかったら、休みの日はすることなんかないもの。

それなら仕事でもした方が有意義だ。空しさや淋しさも忘れることができるし、お金はいくら持っていても損はしないし。


よく海外生活に憧れる人っているけど、子供がいないときひとり自宅でベッドに転がってテレビ見てると、これが「憧れの海外生活」ってやつなのかなァ、と思う。


そんなことを考えているとだんだんメランコリックにもなって来ようというものである。

タチアナのように仕事でいつも忙しくしているというのが一番いいのだろうが、 日本人のその女性のように仕事がやたらとストレスフルなものだったら逆効果である。


なんか弱気モードだなあ・・・

私がこんな寂しい気持ちになったのは、外の天気があまりにも秋らしくなっているからかもね。