まだ10代のとき、あるマジメな雑誌の投稿欄を読んでいてこんな文を目にした。


20代前半の女性からの投稿一部抜粋:

「クリスチャンである私は、迷った時はいつも苦しい方を選びなさいという言葉を信じ、その通りに行動してきました。その結果、周囲の多くの人々に大変な迷惑をかけてしまいました」


その人がいったい何をしでかしたのか、そしてどんな選択肢があって、苦しい方を選んだ結果周囲にはどんな迷惑をかけてしまったのか、ということについては全く書かれていなかったが、この一文だけはすごく印象に残っているのである。


「迷った時は苦しい方を選べ」

クリスチャンの人って本当にそんなことを言われているのかどうか今でも知らないけれど、

私のウン十年の人生経験から言わせてもらえば・・・ それはちょっと違うんじゃないかと・・・

どちらかと言うと、「迷った時は面白そうな方を選べ」じゃないかと・・・


例えばある女性がDVの夫と暮らしていて、このままではいつか殺されるという場合、「迷った時は苦しい方を選べ」と言って夫の許に留まるのが正しいのかというと ? だ。 彼女がそこに留まることによって周囲にも迷惑をかけてしまうことがあるだろう。


しかし

ある受験生が試験日まで数ヶ月を残し、今のままで入れる第二志望校とがんばれば入れそうな第一志望校の間で心が揺れ動いているとしたら、

「迷った時は苦しい方を選べ」・・・ってことで、あと数ヶ月がんばって第一志望校にチャレンジしてみるのも悪くないかもしれない。


その投稿をした若い女性は「迷った時は苦しい方を選べ」という言葉を曲解していたのではないかと、私は勝手に考えている(クリスチャンの方、そうではない! とおっしゃるのならぜひ本当の意味を教えてください)