若者にとって大切な選挙 | 栗原もとき オフィシャルブログ Powered by Ameba
今日は大事な投票日です!


今回の衆議院議員総選挙は投票率の低さが危惧され、一挙に50%台前半まで落ち、戦後最低になるとの予測も出ています。


日本の国政・地方選挙において、投票率の低下が叫ばれてからおよそ20年がたちました。国政及び地方選挙において20代の投票率が全体の投票率を下回っているというのが現状です。


数値を調べてみますと、2000年の衆議院選挙において全体の投票率が62.49%に対し、若者(20代)は38.35%です。


2003年は全体投票率の59.86%に対して35.62%、2005年には67.51%に対して46.20%、2009年には69.28%に対して49.45%といった具合です。


2012年では59.32%の全体の投票率に対して投票率は37.89%となっており、21世紀に入って以降、全体の投票率を超えたことがないという現状です。


全体の投票率



世代別の投票率



国の選挙においてこの数値であるため、地方の選挙ではもっと低い状態の地域があるということでもあります。


よく「若者の投票率が低いと、政策は投票率が高い高年齢層に有利なものになりがちで、若者が損をする」という話は、選挙が行われるたびに耳にする議論です。


東北大学大学院経済学研究科の吉田浩教授(加齢経済学)と経済学部加齢経済ゼミナール所属の学生が、「若者の投票率下がると新規国債増え、高齢者に手厚く配分される」という見解から、2013年7月21日投開票の参院選を前の7月12日にある研究論文を発表しました。


学生が約2週間かけてデータを集め、吉田教授が統計分析を行い、若い世代の投票率の推移と政府予算の統計を分析し実証しました。研究によると、若い世代の投票率が1%下がることに、1人あたり年に13万5100円分の不利益を被ることになるという結果を見出しました。


研究では1967年からの衆参国政選挙の年齢別投票率の推移と、毎年新たに発行される国債の額の推移、社会保障給付の世代別配分の関係を分析。その結果、若い世代(20~49歳)の投票率が低下するに従って新規の国債発行額が増加し、社会保障支出も若い世代より50歳以上の層に多く配分されていたことが明らかになったとしています。


額に直すと、若い世代の投票率が1%下がった場合、「将来へのツケ」とも言える国債が1人あたり年額7万5300円分新たに発行され、「若い世代1人あたりの児童手当などの家族給付の額」と「高齢世代1人あたりの年金などの高齢者向け給付」の額の差が年に5万9800円拡大。高齢者への給付が手厚くなる様子を浮き彫りにした。この2つを合計すると、若い世代1人あたり年に13万5100円分の経済的不利益を受けるという計算。


そして、若い世代の投票率が低下して行けば、政治家が掲げる政策にも影響し、その結果若い世代に不利益を生み出す結果に繋がっていくと考えています。
国政の場合、多くの有権者は自分の生活や環境が良くなるような政策を掲げている政治家に投票しますので、政治家は自身の政策を多くの有権者がいる世代に絞って掲げます。


若者の投票率は低く、高齢者の投票率が高い現実の中では、政治家は自分に多く投票してくれる高齢者の希望を叶えるように動いてしまうのかもしれません。全ての政治家がそうではありませんが、選挙で当選しなくては行けない状況の中で、投票率が低い若い世代へ向けた政策を掲げるよりも、投票率が高い世代への政策を掲げる事が得策なのは、仕組みとしてご理解頂けると思います。


実際、社会保障を見ると、高齢者ほど手厚く保護され、若い世代ほど受けられる保障は少なくなっていますし、若い世代が選挙に行かないおかげで、みずからの首を絞めるような状況を作り出している事もあります。


「どうせ選挙にいっても変わらない」


「どうせ選挙にいっても意味がない」


私も立候補した市議会議員選挙の際に、何度も耳にした言葉です。


しかし、選挙に行っても意味が無いどころか、選挙に行かないことによって、若い世代の生活は増々不利になっていきます。政治に若い世代が参加し、投票率が向上し、政治家に多くの票が集まれば、若い世代のために政治をするようになるはずです。


野田市でも今年の5月に行われた市議会議員選挙で過去最低の投票率を出しました。3人に1人が60歳以上の高齢化社会に突入し、投票率が高い世代の票もこの先減って行きます。少子化により若い世代の有権者も減って行きますし、さらに若い世代の投票率が下がっていけば必然的に過去最低の記録を更新していく流れとなります。


人口減少を迎える先には、全国の自治体でも同じ現象が起こる事が予測されます。
選挙では、国・県・首長・市区町村などそれぞれの違いはありますが、今回の選挙は国を動かす衆議院議員を選ぶとても大切な選挙です!


ぜひ、若い世代の方々に投票に行って頂きたいと考えております!


投票所は午後8時までです。


投票に行きましょう!