一般質問の全内容① | 栗原もとき オフィシャルブログ Powered by Ameba
「土曜日授業について」

先月小学校の教師による市への脅迫事件が起こりました。その事件を引き起こした根本にあると思われます、野田市で実施されている土曜日授業について質問させて頂きたいと思います。


まず、七光台小学校の教師(薮崎正己やぶさきまさみ)が脅迫罪で逮捕されましたのは先月19日のことですが、6月から7月の間に匿名で脅迫状が送られ、その内容は主に、昨年25年から実施されました土曜日授業に対してであります。「土曜日まで働かされて疲れがとれない」「日曜日に寝こんでしまう」「土曜授業をやめなければ、お前らのような悪い連中を市庁舎ごと吹き飛ばしてやる」と書かれていたとのことでした。


脅迫状が送られた後すぐ、教育委員会として早急に警察へ被害届を出したとの事で、その結果が8月19日の逮捕に至った訳でございます。さらに市長と教育長に対しても6月に脅迫状が送られていた件で9月8日に再逮捕となりました。


事件に関しては大手マスコミ14社から教育委員会に問い合わせがあり、新聞社、TV、それ以外ではFacebook、TwitterなどSNSやネット媒体にも大々的に事件の内容が拡散され、全国的に野田市が一躍有名になったしまった訳でもあります。本来であれば政策や野田市の魅力を同じようにメディアやネット上でPRされることが一番でございますが、今回は事件に関してなので、野田市の教育現場にネガティブな印象を与えてしまったのではと考えます。野田市は人口割合が高齢化社会に突入し、若い世代や子育て世代の転入者を呼び込む必要があります。現在、清水公園駅前では宅地の開発が行われ、その他にも振興住宅地を開発する余地がまだある野田市に今回の事件知った人が転入してきてくれるかどうか不安を覚える次第でもあります。


今回事件を引き起こした教師は49歳で、教師として25年目のベテランです。
2008年4月に七光台小に赴任し、2011年から教務主任を務めていたという事です。
また、生徒からも信頼されていたようで、インターネット上やFacebook、Twitterでこの教師の反応を探ってみますと、事件を起こしたにも関わらず、「とても悲しい」「いい先生だった」「あの先生のおかげで長距離で飛躍できたし、何より陸上競技が好きになれた」という元生徒の声がいくつも出てきます。また、「ただでさえ負担の多い仕事でさらに土曜授業によって負担がまた増えて、体調を崩す先生が多くいる」「この事件に関してテレビや記事で報道されていることが全てではないんです」という教師を擁護(ようご)する文章も出回っていました。(*1)


その他には若手教師への指導にも熱心だったという一面もあったそうで「真面目な先生」という事が伺える部分もあるのかもしれません。最近の教師は忙しすぎる、とよくいわれ、真面目であれば、その忙しさも人一倍だったのでしょうか。そこに土曜授業が導入され、ますます忙しくなり、「土曜日がつらい」とこぼしていたそうです。本人にしてみればブラック企業に勤めている心境だったのかもしれません。


だからといって、脅迫状を送りつけるという行為が正当化されるわけではなく、発想そのものが幼稚ですし、ベテラン教師の行為とは信じがたく、こういうレベルの教師が学校教育に携わっていたこと自体が大きな問題とも言えなくもありません。


そしてなにより今回は人を身体的に傷つけてしまう行為にまで及ばなかった事が本当に救いであります。メッセージ性の強い犯罪などは、ひとつ大きな事件が起きると連鎖する危険性があるとも警察関係者や心理学者の間では言われていますので、同じような事が今後起こる可能性は現状では100%無いとは言い切れません。しかしこのベテラン教師が事件を起こすまで追い詰められてしまった要因を徹底的に調査し今後の対策に生かし、2度と起きないようにしなければいけません。


今年の6月30日~7月3日に行なわれた第二回土曜日授業のアンケート結果をみても、まず気になるのは教師側からの回答結果です。「土曜日授業は子供達の学力向上に役に立つ」という質問に対しては、ポジティブな回答は45.1%、ネガティブな回答は52%です。※無回答は2.9%


このネガティブな回答をした教師の中にも同じような感情を内に秘め、いつ爆発してもおかしくない状況の教師が居る可能性も否定はできません。


私の素朴な実感としましても、負担のせいで鬱屈(うっくつ)とした教師が授業をすることで一体誰が幸せになるのかと。よく人間が感情の動物と言われますが、由縁は、感情が人間の行動の最大の動機となるものだからといわれ、人間が生きるために必要なものであって、その感情に沿って神経をコントロールしていくものであるはずです。子供たちの学力向上に役立たないというネガティブな感情を持ったままの教師に授業を教わって、果たして子供たちの学力は向上に繋がるのか疑問でなりません。


※鬱屈=心の中にたまった不満や不安のこと心配ごと


ここでまず一点目の質問考えておりまして、今回の事件を踏まえ2度と起こさない為に、現場の声を吸い上げ、状況を細かに把握し、今後の対策に活かして行く事が重要で、早急に再度アンケートを実施する考えがあるのかを伺う予定でございましたが、昨日の一般質問では3名の議員が土曜日授業に関して質問した際に、教育長から再度早急にアンケートを実施するとの返答を頂けましたので、重複してこの問題を伺うよりは、違った角度の質問をして他の問題をあぶりだし改善していく方向性に持って行く事も必用と考え、ここから1点目の質問をさせて頂きたいと思います。


アンケート結果では教師とは対照的に「土曜日授業は学力向上に役立つ」と保護者は圧倒的に支持しています。第1回目の回答ではそう思う、少しそう思うとポジティブな回答が84.1%(46.5%+37.6%)第2回目も71.1%(32.8%+38.3%)です。
今年になって導入された土曜日授業で保護者が評価するくらい子供達の学力が急激に向上したとは考えられません。


ではなぜ?保護者は現場で授業を体感している訳でもないのに、土曜授業に対してのアンケートで高い支持率に繋がったのでしょうか。この部分に関して市の考えを伺います。


そして2点目は、今後どのような対策をとり土曜日授業を継続し、学力向上を行ってて行く考えなのかを伺います。


②へ続く