イラストレーターのヤギヤスオ(八木康夫)さんから久しぶりに電話があった。
「八木です。ボク、生きてるよー」というのが第一声で、ちょっと笑ってしまった。

ヤギさんと言えば、若い方はあまりご存知ないかも知れませんが、このジャケットのイラストを書いた方、と言えばイメージしやすいでしょうか。
$栗コーダーカルテットオフィシャルブログ「フエブロ」Powered by Ameba
(画像ちょっと拝借)

ヤギさんとは、ハイポジを通じて知り合ったのですが、まあ、変わった人でね、すごく面白くて、トボけてて、ちょっと迷惑で……ああいう人はちょっと他にいない、そんな人です。って、わかんないですよね。去年還暦って言ってたから、そんな世代のセンパイです。

イラストレーターなのだけど音楽が大好きで詳しくて(ザッパ本とか出してる)、そんなんで昔からミュージシャンとの交友関係がすごーく広い人なので、僕なんかがヤギさんのことを語るのはちょっとスイマセンって感じなのですが(川口君なんかだともっと適切だと思うが、さておき)。

ずっと下北沢に住んでいて、ちょうど10年前、山中湖に引っ越してしまった。それ以来、距離感から来る疎遠が生まれ、都心にもなかなか出ないし、山にこもった仙人みたいなイメージになり、たまに知り合いの間で八木さんの話になると「生きてんのかなー」みたいなそんな感じで。

で、ヤギさんは今でも山中湖の一軒家に一人、元気に暮らしてるらしい。

ここんとこまた寒いので、薪で暖をとってるらしい。薪は森にいけばいくらでもあるらしい。枝から切ればいくらでも生えてくるらしい。「薪ストーブでさ、光熱費タダだよ」と。

パソコンもとりあえず買ったらしい。ウェブもじつは開設してるらしい。わ、表紙がくだらない。

音楽は、スピーカーを25個つないで聴いているらしい(あはは。25個って、バカだな~)。スピーカーはゴミ置き場にけっこう落ちているらしい。「低音の振動だけ出るやつが1個あってさ、椅子がわりにして絵書いてんのよ。いい鳴りするよ」と。

そんなヤギさんが、都心で珍しく個展をするそうです。

ヤギヤスオ個展 ~i was what i am
~
4月3日~4月18日


南青山 ビリケンギャラリーにて

数々のレコードジャケット等のデザインを手掛けたイラストレーター・ヤギヤスオの作品展。フリーペーパーRiddimに連載していたレゲ絵を中心に、70年から現在までの作品を展示。


ヤギさんの最近の10年内の作品群(ヤギヤスオ公認web内)
「ほら、なかなかいいでしょ。ボクって全然衰えてないでしょ。」と。

「川口君と近藤君と関島君にも伝えといてくんないかな。」とのことでした。今回は、在庫一掃みたいな感じで、絵をちゃんと売るつもりだとか。


ヤギさんの絵からは、こってり煮込んだグッドミュージックが聴こえてくる感じなんです。

栗原