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(仮)アホを自覚し努力を続ける!

アウグスティヌスの格言「己の実力が不充分であることを知る事が己の実力を充実させる」

「携帯」持たない“絶滅危惧種”~社会規範の揺らぎ
(ニッセイ基礎研究所 社会研究部門 主任研究員 土堤内昭雄)


 私は携帯電話もスマホも持っていない。『それでよく仕事ができるね』や『日常生活で困らない?』と心配されたり、奇異な目で見られたりする。これまで私自身は携帯電話を持たないことでそれほど困ることはなかったが、最近ではちょっと事情が異なる。現代社会は、携帯電話があることを前提として、様々な社会システムが構築されるようになっているからだ。

 また、自分が困らないから『僕の勝手だろ』とは言えない状況も生じている。私が地方都市で講演する時、主催者から「当日の緊急連絡先を教えて欲しい」と言われる。会社や自宅の電話番号とEメールアドレスを知らせるが、実際、移動中の私には連絡は取れない。きっと『迷惑な人』だと思われているだろう。こちらから公衆電話で連絡するにも、それが見当たらずに困ることもある。

 携帯電話は素晴らしい文明の利器であり、我々の暮らしを豊かにする可能性がある。また、携帯電話が広く普及し、新たな技術の獲得は人々の発想やライフスタイルを変え、社会のあり方を変える。しかし、そこには変えてはならない、変わってはならない社会規範もあるのではないだろうか。

 私は、外出先の「人との待ち合わせ」で時々待たされることがあるが、ここでも携帯電話を持たない私は『迷惑な人』だ。私の中では、連絡が取れるかどうかに関わらず、約束した時間を厳格に守ることは変えてはならないことのひとつなのだが・・・。また、携帯電話でおしゃべりに夢中になりながら赤ちゃんを乗せたベビーカーを押している人などを見ると、やはりその使い方に疑問を抱いてしまう。

 勿論、社会規範は永久不変ではなく、そこには揺らぎがある。現在では電車の中で携帯電話の通話はマナー違反だが、東京メトロなどでは常時通信が可能となり、車内でのインターネットやメールの利用が拡がっている。また、子どもの頃から携帯電話を使っているデジタル・ネイティブ世代にとって、「人との待ち合わせ」という行為自体に、厳密に特定された時間と場所の概念がないのかもしれない。

 そうだとすると、社会規範はむしろ時代の技術革新や社会状況に応じて適切に変わるべきと考えるが、どこにその線を引くかはとても難しい問題なのである。そこに社会規範の揺らぎが生じる。

 私は『何故、携帯電話を持たないのか』自問する。その理由は、私が規範の揺らぎの中にあって、自らの価値判断の拠り所を求めており、自分自身の価値軸の原点を見失いたくないからだろう。だが、いくら生物多様性の視点から、『迷惑な人』を含めた多様な価値基準が必要だと自己弁護してみても、「携帯」を持たない私を待ち受けているのは、“絶滅危惧種”への道かもしれない。

「女性手帳」で子どもは増えるか~「女性手帳」批判から考える説得的コミュニケーションのあり方
(ニッセイ基礎研究所 生活研究部門 研究員 井上智紀)



 内閣府の少子化危機突破タスクフォースの中で取り上げられた、いわゆる「女性手帳」の配布について、各処で批判の声があがっている。主要な批判の内容としては、(1)結婚や出産は個人、あるいは男女の自由意志によるものであり、政府が方向づけする類の話ではないとするもの、(2)男女双方が考えるべきものであり、女性にのみ「女性手帳」を配布するのは晩婚化や晩産化の責任を女性に転嫁している、とするものに大別できよう。


 本来、結婚や出産は個人の自由意志に委ねられるべきであり、晩婚化や晩産化は男女双方が責を担うべきものである。したがってこれらの批判は正鵠を射たもののように思われる。このような批判が事前に十分予測できたと思われるなかで、少子化危機突破タスクフォースにおいて敢えて「女性手帳」の配布が取り上げられた背景には、様々な政策を積み重ねてきたにも関わらず、出生率の改善が緩やかにしか進んでいないことに対する政府の危機感の強さがあるのではないだろうか。実際に、出生率は2011年では1.39と人口置換水準(同2.04)には遠く及ばず、出生数も減少傾向が続いている。2011年の出生数は105万人と2000年から約14万人、率にすると1割以上も減少しているのが現実である。また、母の年齢別に出生数をみても、2000年時点に比べ30歳未満の層では3割以上の減少を示しており、晩婚化、晩産化の影響が鮮明に現れている(図表1)



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 加齢が妊娠・出産にもたらすリスクについて知ることが、将来の出産を希望する者の生活設計に少なからず影響を与え、晩婚化、晩産化の傾向に歯止めをかける効果があるとすれば、手段は別にしてこのような説得的コミュニケーションを通じて啓蒙を図ることにも意味はあるだろう。


 実際に、公開されている資料や議事概要から少子化危機突破タスクフォースでの議論をみる限り、個人の自由意志を制限しようという意図はなく、また、将来的には「男性手帳」の配布も検討する予定とするなど、結婚や出産に関する生活設計が正しい知識のもとで行われることを意図しているにすぎないように思われる。


 しかし、一般に受け手の行動や意見を特定の方向に変化させることを狙った説得的コミュニケーションにおいては、送り手の意図が受け手の意思決定上の自由を脅かすものである場合、説得を受け容れないよう動機づけられる、心理的リアクタンス効果が働くといわれている。したがって、今回のケースのように批判が相次ぐ中では、このまま配布を進めても、説得の効果は極めて限定的なものに留まるのではないだろうか。


 今のところは「女性手帳」の効果について評する段階にはないが、少子化危機突破タスクフォースでの議論の意図が正しく伝わっていないことが相次ぐ批判の原因であるとすれば、政策の是非はともかく、コミュニケーション戦略上の失敗であると言わざるを得まい。真に政策効果をあげ、少子化を解消していくためには、実効性のある方策の検討もさることながら、個々の生活者が自らの意思を尊重されていると感じ、説得を受け容れていこうと思えるようなコミュニケーションを図っていくことも重要ではないだろうか。

1世帯当たりの貯蓄現在高と負債現在高
-家計調査報告(貯蓄・負債編)平成24年平均結果速報より-


 総務省統計局の家計調査は,国民生活における家計収支の実態を把握し,国の経済政策・社会政策の立案のための基礎資料を提供することを目的とし、国の世帯を調査対象としている。


 今回は、平成25年5月14日に公表された「貯蓄・負債編」(調査対象は二人以上の世帯)の平成24年平均結果速報の概要を紹介します。


1世帯当たり貯蓄現在高は1658万円、負債現在高は469万円


・ 二人以上の世帯の1世帯当たり貯蓄現在残高は平成24年平均で1658万円であり、前年に比べ0.4%の減少となった。このうち、勤労者世帯では1233万円で、前年と同水準であった。


・ 二人以上の世帯1世帯当たりの負債現在残高は469万円で、前年に比べ1.5%の増加となった。このうち勤労者世帯では695万円で、前年に比べ7.4%の増加であった。



通貨性預貯金及び定期性預貯金は増加傾向


・ 二人以上の世帯について1世帯当たり貯蓄現在高を貯蓄の種類別にみると、定期性預貯金が724万円と最も多く、次いで「生命保険など」が365万円、通貨性預貯金が336万円、有価証券が193万円、金融機関外が40万円。


・ 平成19年以後の推移をみると、通貨性預貯金及び定期性預貯金は増加傾向。「生命保険など」及び有価証券は減少傾向。



勤労者世帯の貯蓄現在高は世帯主の年齢階級が高くなるほど多い


・ 二人以上の世帯のうち勤労者世帯について世帯主の年齢階級別に1世帯当たり貯蓄現在高をみると、年齢階級が高くなるに従って貯蓄現在高が多い。


・ 60歳以上の世帯の貯蓄現在高2171万円は、30歳未満の世帯の290万円と比べ約7.5倍。


・ 1世帯当たりの負債現在高及び負債保有世帯の割合はいずれも40~49歳の世帯がピーク。




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