組曲「桜」 ~葉桜
憶えているか
若芽の頃を
幼き緑守るよに
月の光が射し示す
白き花びら幾重にも
お前に寄り添い
眠ったことを
眩いばかりに青々と
今のお前は歌うだろう
陽がかなたより射し示す
白き光と囁く影を
やがてお前は
その枝離れ
季節見送る
旅に出る
夏の光に乗り
秋の風に吹かれ
冬の静を刻む
そして再び巡り逢う
春の蕾の微笑みに
あぁお前は見つけたね
全てを包む永遠を
kuribow
ゆび
「歌えるかい?」って
あなたが言った
ピアノの上をすべりゆく
優しく激しく軽やかに
黒から白へ
白から黒へ
あなたの指が舞い踊る
私はきっと憶いだす
幸せのうた哀しみのうた喜びのうた
私はきっと歌いだす
胸いっぱいの明日のうたを
あなたのゆびにまもられて
kuribow
誕生
そう
この日にあなたは生まれた
藍より出でて
藍よりも青く染まった
母なる海の
アコヤのベットに包まれて
未だ深き夢のなか
夜にもなればなめらかな
月の光に愛撫され
真珠色した身体が放つ
虹の架け橋幾重にも
水底ですぐに私がみつけるように
そう
この日にあなたは生まれた
太陽と月がひとつになる場所で
私を愛するために
私に愛されるために
今この瞬間が永遠の
扉に続くこの場所で
そう
この日にあなたは生を受ける
kuribow
