子③(3歳女児)が揃えてくれた玄関の靴。

 

 

小学4年生になった近所の女の子が、ランドセルを止めてデイパックを背負って通学しているのを見掛けた。

 

そう思って再開した学校に通う小学生たちを意識的に観察してみたが、ランドセル以外の鞄で通学している子も結構いるようだ(特に高学年)。

 

確かに、学校帰りに塾やサッカークラブなんかに通う場合には、ランドセルは何かと使いにくいであろうし、体格との兼ね合いでもランドセルは次第に窮屈になってくるはずだ。

 

しかし、それは何も今に始まったことではない。

 

にも拘らず、ランドセル不要論みたいなものが台頭してきたという話はあまり聞いたことがない。

 

誰に指示されたわけでもないのに、「小学校の校門はランドセルを背負ってくぐるもの。」と相場が決っている。

 

 

わが家でも、先週末、来年小学校に入学する予定の子②(5歳女児)のために、ランドセル予約会みたいな催しに足を運んだ。

 

何よりもまず値段が気になったのでざっと見たところ、価格は安い物で4万5千円くらい、高い物になると9万円位になるようだ。

 

今は、色も様々である。

 

子④(妻)が値段も見ずに「好きなの選んで良いのよ。」などと言って子②を解き放ったのではらはらした。

 

店員もこの鴨葱のような動きを素早く察知して、子②と子④をしきりに高価格帯の商品陳列棚に誘導したのだが、幸いなことに孝行娘の子②は専ら色を基準にして低価格帯かつ「会員登録で更に15%オフ」の商品を選んでくれたのでほっとした。

 

 

しかし不思議なものだ。

 

「どうせすぐ使えなくなるし、実用性にも乏しいし値段も高いし、ランドセルってホント何なんだろう。」

心の中にはそのような発言をする自分が確かに居る。

 

しかし一方で、子どもたちがいつか大人になって自分の子にランドセルを買わなければならない日が訪れたときに、「ああ、お父さんもこんな気持ちでランドセル買ってくれたんだ。」とわかってくれるならそれでいいや、と妙に納得する自分も居るのだ。

 

自分自身、ランドセルを買う身になって初めて、子どもにランドセルを買う時の親の気持ちがうっすらとわかり、親の苦労や有難味に思いが巡った。

 

なんだかんだ言ってもランドセル不要論が台頭しないのは、もしかするとそのあたりに理由があるのかもしれない。

 

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