海岸に流れ着いていた若布

 

 

先日、子①(小1男児)が初代仮面ライダーの再放送(録画)を観ていた。

 

仮面ライダーシリーズは現在も脈々と放映され続けており、いつの時代も子どもたちの心を捉えて止まないようだ。

 

ただ、私自身は初代仮面ライダーがテレビに登場した当時既に小6か中1になっていたので、私には仮面ライダーに入れ込んだという記憶はない。

 

しかしそれはそれとして、子①が観ていた初代仮面ライダーの映像には色々な面で大変興味深いものがあった。

 

 

まず、出演している若い女性の皆さんが例外なくかなりのミニスカートを履いていた。

 

観ていると、若い頃の山本リンダによく似た女の人も出ている(もしかすると本物の山本リンダかもしれないが)。

 

初代仮面ライダーが放映されていた時代というのは、ミニスカートを履いて当然、という時代だったことがよくわかる。

 

 

撮影現場の映像も大変興味深い。

 

今もそうだが、あの種の子ども向けアクション物の撮影は、事柄の性質上、たいてい、海岸沿いの埋立地とか倉庫街のような人に邪魔されにくい場所で行われる。

 

先日子①が観ていた回の初代仮面ライダーでは、東京湾奥の貯木場と思われる場所が撮影に使われていた。

 

現在、かつて東京湾岸にあった貯木場の風景は、ベイエリア再開発の影響で劇的に変貌してしまっている。

 

しかし、子①が観ていた初代仮面ライダーには、実際に材木が貯留されている貯木場の風景が映し出されていた。

 

 

まだ子①が生まれたばかりの頃、私はベイエリア某所の賃貸マンションを借りて子④と3人で住んでいた。

 

そして、母との同居を嫌がる子④との妥協点として、そこから歩いて10分弱くらいの場所に母のためにもマンションを借りてあげ、子④が不満を漏らさない範囲内で仕事帰りや休日に母を見守っていた。

 

その際私は、海が好きな母のために、窓から海が見えるマンションを借りてあげていた。

 

母のマンションの窓からは、東京湾奥の海が一望できた。

 

対岸の埋め立て地の護岸には、かつての貯木場の名残と思われる構造物が残存していた。

 

子①が観ていた初代仮面ライダーに映し出されていた貯木場の映像は、もしかすると母が住んでいたあのマンションの窓から見えた海のかつての姿だったのではないか。

 

子①が観ていた初代仮面ライダーに導かれ、思わぬところで母の思い出に出会った。

 

※亡き母との暮しについては、こちらこちらこちらも子④(妻)についてはこちらも