人々の幸せ願い、足元から行動 | 創価三代の誉れ

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創価三代の師弟の歴史的スピーチ等を紹介

地域に貢献



「社会に役立ちたい」との思い

 内閣府が今年2月に行った「社会意識に関する世論調査」には、「日ごろ、社会の一員として、何か社会のために役立ちたいと思っているか」との設問があります。
 この設問に対して、「思っている」と答えた人の割合は66・7%。性別で見ると、「思っている」と答えた人の割合は30歳代から60歳代の男性で高くなっていました。
 「何か社会のために役立ちたいと思っているのはどのようなことか」との設問に対しては、「社会福祉に関する活動(老人や障がい者などに対する介護、身の回りの世話、給食、保育など)」を挙げた人の割合が36・9%と最も多く、以下、「町内会などの地域活動(お祝い事や弔事などの手伝い、町内会や自治会などの役員、防犯や防火活動など)」(35・1%)、「自然・環境保護に関する活動(環境美化、リサイクル活動、牛乳パックの回収など)」(33・3%)、「自主防災活動や災害援助活動」(26・5%)と続いています。
 都市部などでは近年、地域・近隣のつながりや人の絆が希薄になり、人々の孤立化が進んでいると指摘されてきました。しかし、「東日本大震災」以降、地域における絆の重要性が見直され、積極的に地域活動に取り組む若者も増えています。
 地域に根差した活動を通して、人の役に立ちたいという意識は、年々強まっているといえるでしょう。こうした地域活動に、積極的に取り組んできたのが創価学会です。

「自他共の幸福」に生きる学会員

 日蓮大聖人は折に触れて、自分のいる地域で、信頼を勝ち取っていくことの重要性を述べられています。
 御書には「その国の仏法流布は、あなたにお任せする」(1467ページ、通解)との有名な一節があります。この御文は、地域の発展と繁栄や、そこに住む人々の幸福のために、仏法を根本として、責任を担っていくことを教えられています
 また、弟子の四条金吾に与えられたお手紙では、「中務三郎左衛門尉(=四条金吾)は、主君のためにも、仏法のためにも、世間においての心掛けも、立派であった、立派であった、と鎌倉の人々にたたえられるようになりなさい」(御書1173ページ、通解)と綴られています。
 これは、信頼を広げていく大切さを述べられた言葉であり、地域への貢献は、「世間においての心掛け」にあたります。
 そもそも大聖人の仏法は、どこまでも現実社会に根差していくものです。法華経以前の教えでは、「世間(=世の中、社会)の法」と「仏法」を別のものと捉えており、「世間」を離れた「出世間」のなかに仏法、悟りの道があるとしました。他宗が俗世から離れた山林や寺院に籠もるのも、西方浄土を求めるのも、こうした類いです。
 それに対して法華経は「世間の法が、そのまま仏法の全体」(同1597ページ、通解)であると説きます。現実社会を離れて仏法は存在しません。
 また、社会や生活の一切の営みは、仏法と違背しないという考えが「仏法即社会」です。ゆえに、社会なかんずく自分が今いる場所で信頼を広げていくことが重要になるのです。
 創価学会には、信心を始めることで「人のために」という生き方に目覚め、地域のために、何か自分にできないだろうかと、身近な貢献の行動に取り組み始めた人が数多くいます
 御書に「あなたはすべからく一身の安泰を願うなら、まず世の静穏、平和を祈るべきである」(31ページ、通解)とあるように、学会員は自分さえ良ければよいというエゴイズムを打ち破り、「他人の不幸のうえに自分の幸福を築くことはしない」との誓いに生き抜いています。
 そして、「自分のいる地域こそ使命の舞台」との決意で、「自他共の幸福」の実現に奔走しているのです。

今いる場所こそ使命の舞台
「良き市民たれ」との指針を胸に

 1960年(昭和35年)5月3日に、創価学会の第3代会長に就任した池田名誉会長は、同年10月、世界広布の第一歩をしるしました。以来、訪問地域は54カ国・地域にのぼります。
 人間主義の仏法を伝える平和旅では、各地で奮闘する会員の悩みに耳を傾けながら、寸暇を惜しんで激励を重ねました。その中で名誉会長が一貫して訴えたのは、「良き市民たれ」との指針でした。
 この時に励ましを受けた同志は、それぞれの地域で良き市民となっていくために、地道な社会貢献や地域活動に取り組み、信頼を広げてきました。
 社会貢献の模範の活動を進めるブラジルSGI(創価学会インタナショナル)をはじめ、台湾SGIは行政院賞や内政部の社会優良団体賞(17回連続)を受賞。シンガポール創価学会では現在、人民協会や数多くの宗教・文化団体、学術機関と交流を進め、独立記念式典や国家行事に出演しています。
 また、震災や自然災害の際には、創価学会員が救援活動に率先。こうした創価学会員の献身的な行動を多くの識者も称賛しています。
 国際宗教社会学会のカール・ドブラーレ元会長は、創価学会の「人間革命」の哲学に注目し、「創価学会は、日蓮の教えを通し、会員に『自己を見つめさせ』『仏法を基調に社会に貢献する』生き方を教える、『行動の仏教』」であると高く評価しています。
 自分のためだけではなく、人のために生きる。人のために尽くし、ともに希望の道を進んでいく――。そこに人生の喜びと価値があることを仏法は教えています。そして、多くの創価学会員は日々の活動を通して、人に尽くす人生の喜びを見いだしています。
 池田名誉会長は語っています。「自分だけの幸福ではない。人々の幸福、社会の繁栄を願い、その実現に尽くすのが真の仏法者です」「足元の地域から、すべては始まる。地域を学び、地域に根を張り、地域の人びととつながる。その地道な草の根の行動から、時代を変える大事業が生まれる」と。
 「わが地域を幸福の楽土に」との決意で日々、地域に貢献する創価学会員は、地域社会を照らす希望の光と輝いているのです。

理解のために
「座談会」とは?

 創価学会伝統の「座談会」では、老若男女が家族のように集い、信仰体験や決意を語り合います。友人が座談会に参加して理解を深め、“創価家族”の温かな世界に触れて入会を希望するケースもあります。ありのままの創価学会の姿を、はっきりと見られるのが座談会です。
 日蓮大聖人は御書で「心ざしあらん諸人は一処にあつまりて御聴聞あるべし」(951ページ)と仰せです。
 これは、“広宣流布への志を抱いて進む人たちは、寄り集まって、励まし合っていきなさい”という意味で、会合で語り、学び合うことで、決意を新たにし、信心を深めていくことができるのです。
 池田名誉会長は常に「一人への励まし」に徹してきましたが、その行動の根本は「小さな集い」「一対一の激励」でした。世界192カ国・地域に広がったSGIの連帯も、その根本は少人数の座談会だったのです。
 今や、「ザダンカイ」は世界共通語となり、世界のあの地、この地で、創価の励ましのネットワークが光っています。地域に根を張る座談会から、創価の信頼の輪は大きく広がっています。