伊勢たくあんの大根干し
丸太を組んで横木に葉をからげ、根を下に干します。
季節風と天日を浴びて、2週間ほどでしなやかに干しあがります。
秋田に住む友人から「いぶりがっこ」が送られてきた話はしましたので、
たくあんシリーズで「伊勢たくあん」のことについて書きます。
伊勢たくあんとの出会いは
学生時代、「たくちゃん」達と伊勢へいったときに
彼が行きたい店があるといって連れていかれたのが漬物屋でした。
昭和の時代、大学の友人と怖い話大会をした。 | 内輪の話 (ameblo.jp)
そこに書いてありますが、
たくちゃんの家は漬物屋で、
卒業後は家業を継ぐことになっていました。
(たくちゃんはあだ名で、漬物→たくあん→たくちゃん)
そのためか漬物に詳しく、
お土産を選ぶ時も
私たちは「赤福」、彼は「伊勢たくあん」を選びました。
当時の大学進学率は30%でしたので、
入学をしてから職業を選択する学生は少なく、
将来を見据えて勉学に励むが多くを占めていました。
たくあんといえば思い出すことがあります。
私の子供のころの初冬の行事として、
農家の方がたくさんの大根をリヤカーに乗せて売りに来ていました。
我が家でも20~30本ほど購入していました。
どの家庭にも大根の糠漬け用の木の樽桶が数個あり、
この時期だけは
庭先に大根を干す光景が見られました。
この時に使った漬物石は、家の庭の片隅に置かれています。
私の周りでは千葉の田舎でも、大根を干す姿は見られません。
しかし、
伊勢では「伊勢たくあん」が地場産業の一翼を担っているために、
未だに農家の庭先や田畑の一角で日常の風景として見られるそうです。
伊勢たくあんの話に戻ります。
「いぶりがっこ」…米ぬか・塩・ザラメ等
「伊勢たくあん」…米ぬか・塩
双方とも発酵、熟成という工程は変わりませんが、
伊勢たくあんには、甘みはあまり感じさせないところが
一味違うところだと思います。
天日干しにしたコメを炊いてつくった塩むすびと伊勢たくあん。
おいしい卵焼きでお昼にしたいところです、