母の命日から、そう何日も経ずして秋のお彼岸がやって来る。

母が亡くなって10年ほど経ち、最近は命日を忘れ、どうせお彼岸にお墓参りするのだから、ここはまとめて一度で許してと思っている。

 

父が亡くなってから約10年間、母は一人暮らしをしていたのだけれど、その間命日だけでなく月命日にも、お墓に足を運んでいた。

私は、そんな母を見て少々驚いたわ。

 

え〰っびっくりマーク そんなに仲の良い夫婦だったっけはてなマークびっくり

 

仲悪くはなかったけれど、色々あったから(どちら様もそうでしょうけれど)最初は悲しく寂しく不安でも、ホッとする部分も無きにしもあらずで。

特に、女性は数年も経てば元気を取り戻し、以前よりも増して元気になる、なぁんてね爆笑

母も3年も経てば立ち直って、お墓に毎月は通わなくなるだろうと思っていたのだけれど。

 

3年たっても5年たっても、ほとんど亡くなる直前まで、月命日のお墓参りは続いた。

 

私が思っていたよりも、愛情深い夫婦だったんだわ。

特に母は、そうは感じなかったけれど(などと言うと語弊があるかしら)、父のことを本当に愛していたのね、などと母の遺影を見ながら思ったものだわ。

 

しか~し真顔 時は流れ、私も60代半ばになり、分かったような気がする。

 

母の月に一度のお墓参りは、決して愛情深かった夫婦仲の為せる技ではない。

あれは、生活の中のルーティンに他ならないびっくりマーク

 

最初の数年は、亡き父を偲んでいたかもしれないが、そのうちそれは生活の中に組み込まれ、70代後半になってくると、あまり予定の入らない生活の中のひとつのイベント。

高齢になっても歩いて行けるほどの距離。

歩いて行って来れる事が、ひとつの健康のバロメーターだったのではないかしら。

生活の中のルーティンと化していたのよ。(身も蓋もない見解ね)

 

そんな気がする、とお墓に手を合わせながら考えた。

 

でも、夫婦仲が良かった、ふたりは深い愛情で結ばれていた、という事にしておこうねウインク