滅ばされた趙、韓以外の国、魏、楚、斉そして燕は、次に攻められるのは自分の国かもしれないと、それぞれ合従を考えたり存続の道を模索しながら、右往左往なんだけれど。
今回はこれだけに絞らせて頂きます。
それは、燕の丹太子によるエイ政(始皇帝)の暗殺計画
始皇帝は何度か暗殺されそうになったらしいけれど、これは一回目の暗殺未遂事件。
丹太子は若かりし頃、エイ政と一緒に趙で人質生活を送っていて、仲が良かった。
その後、エイ政が秦王になってからは、また人質として秦で生活を送っていた。
複雑な思いがあるのよね。
しかし、自国を守るために勝手に侠客の荊軻と秦舞陽に、エイ政暗殺を託す。
エイ政にお目通りが叶うように、燕の重要処点である督亢の地図と、元は秦の武将だけれど、色々あって燕で世話になっていた樊於期の首を献上するという。
この地図の巻き物に毒を塗った匕首(短刀)を忍ばせて、暗殺に挑む。
(樊於期は生き長らえていたけれど、結局悲惨な末路ね)
秦舞陽は宮殿や雰囲気に圧倒され役に立たず、肝の据わった荊軻ひとりでエイ政に近付き、巻き物に隠した匕首で、一瞬の隙をついてエイ政に飛びかかる。
不意を突かれたエイ政は、後ろにひっくり返り匕首をかわす。
突然の事に重臣達は助けたくとも、宮殿に入る時に武器は携えておらず、近衛兵は許可なく壇上に上がる事を禁じられていた。
(緊急事態の時でも見ているだけなの)
身をかわしながら逃げ惑うエイ政に、重臣の「背中❗️」と叫ぶ声で、エイ政はやっと自分が背にしょっている剣に気づく。
これがまた背中にしょっちゃっているから、なかなか抜きにくいのよね。
そこへ、家来が荊軻目掛けて箱を投げたら、大当たり
ひるんだ荊軻にエイ政が剣を抜いた。
失敗に終わった暗殺計画。
燕は総攻撃を食らい、滅亡への道をひた走る。
エイ政は、燕を攻める気は無かったのに、丹太子の思慮が足りなかったという他ないけれど、いずれは滅ばされていたわよね。
このドラマはエイ政が主人公だから、どうしてもエイ政中心に描かれているけれど、
暗殺を託された侠客の荊軻、荊軻を見送った古き友の筑の奏者の高漸離や
首を切られた樊於期など、人に歴史ありよね。
回り回ってという部分もあるし、興味深いわ。