大物を釣り上げるロッドワーク | ハラボジの(イトウ)釣行記

ハラボジの(イトウ)釣行記

ハラボジ(韓国語でおじいさん)の釣行記です。今年で73歳に!
釣り歴は50年以上。私の人生にはいつも釣りがありました!
トラウト・フィッシングを中心に様々な釣りを楽しんでいます!
一番熱中したイトウ釣りをメインに紹介します!

 「ヒット!」

  ロッドティップが大きく水面に引き込まれる

 「グーン・グーン」 頭を振って抵抗する  トルクのある引き

 「大物だ!」


  ・・・・・ その時、あなたはどんなふうにロッド操作をしますか?!


 相手が大物だったとき、そのロッドワークによって釣り逃がしてしまうか、スムーズにランディングまでもち込めるか、大きく違ってくると思います。「フックオフ」によるバラシの原因は色々な要因があるのですが、バイトしてからのロッドワークによってそのリスクを減らすことができると思います。

 

 一口にロッドワークといっても、二通りの意味があると思います。一つは、トゥイッチやジャークといったルアー操作で、もう一つは、魚がバイトしてからランディングに至るまでのロッド操作です。今回のテーマは、後者のロッドワークです。


 「伝説のイトウ釣り師は、大物イトウをヒットさせてからランディングまで,一切暴れさせることなく、音もたてずに釣り上げた」と、いいます。釣り師は、どんなロッド操作で大魚とやり取りしたのでしょうか?!

 「大物を掛けたとき、暴れさせてはだめだ」とよく言われます。魚を暴れさせてしまうのは、無理やりロッドを立ててパワーで引き寄せようとすることが原因かと思います。特に、バイト直後のロッド操作がとても大事になると思います。

 

 私の場合は、ヒット直後から数分間はほとんどロッドを立てることはありません。


最初バイトの合わせも、ロッドを立てずに水面と平行にします。(魚との距離がある場合は別ですが・・・) 頭を振ったり、突然の疾走のときは、ロッドとラインを水面近くに沈め、テンションをかけながらその引きに耐えます。

 相手のパワーが十分な時に、ロッドを立てて強引に巻くと当然水面上で暴れることになります。頭を流芯や下流に向かせないようにし、テンションをかけながらゆっくりとこちら側へと誘導するようにします。突然の引きには、ドラグ機能を活かすことは、もちろんですが、ロッドで送り出したりするというテクニックが有効となります。 ロッドを立てるのは、魚を完全にコントロールできるようになってからです。

 この釣法にいきついたのは15年ほど前のことで、そのヒントとなったのは、道東の忠類川でのサーモンフイッシングでした。(サーモンフイッシングの発祥の地として有名になった川です!)  8月末から9月上旬に川に上ってくるサケ(チャムサーモン)は、「ファーストラン」と呼ばれ、大型が多く、ヒットしてからのファイトは暴力的といっても過言ではありません。

 フレッシュなサケは、スピード・トルク・スタミナはイトウよりも上(?)だと思います。ロッドを立てて強引なやり取りに出ると、ジャンプされたり下流に走られてしまい、80以上の大物のサケは、獲れないことが多かったのです。(忠類川は山間の川幅が10mもない流速のある河川で、釣りをさらに難しくしていたことも要因かと思いますが?)


 そんな時、釣り方のヒントを与えてくれたのが、以前ブログで配信した、フライフィッシャーマンの(故)西山徹氏の「川のライオン」というビデオでした。忠類川でのサーモンフイッシングがスタートした年に撮影されたビデオですが、ヒット直後のファイトシーンに衝撃を受けました。

 川原に膝をつき、低い姿勢でロッド倒し、必死にスプールを押さえて耐えるのです。突進を止めてからも一進一退の攻防が続きます。時間をかけながら強烈な引きをロッドでためながら、少しずつラインを巻き取っていきます。正に格闘といえるファイトで、そのロッドワークのテクニックを何度も繰り返し観ました。



 

 今も修行中ですが、大物を釣り上げるときは、(できるだけ)暴れさせず、音も立てることなくランディングさせることを究極の目標としています!

 昨年、猿払川で釣り上げたイトウ93cmの時は、バイトからランディングまでそのイメージに近いものでした。



ps/ ロッドワークのテクニックについては、人によってその理論は違ってくると思います。それは、釣り人それぞれが、経験値の中で身につけていくものだからです。また、対象とする魚種や釣り場の条件、釣法によってそのロッドワークは違ってきます。

 この記事の内容は、私が挑んでいるイトウ釣り(ニジマス・アメマス・・・)について書かせていただいたもので、あくまでも「ハラボジ流」とご理解ください。