世の中には沢山の認知症関連の本があります。
すべての本を読んだわけではありませんが、
「認知症にならない為」「認知症予防」…多いですね。
でも、認知症は長生きしたら必ずついてくるもの。
「認知症にならない」と頑張ることは報われない可能性が高いと私は考えます。
「認知症になっても大丈夫」
そんな社会を作る方が優先だと思うのです。
認知症を、「治療の対象」というだけでなく
「老いの一部」といて受け入れていく。
老いて、認知症となることで、
日常生活にどんなことが起きるのか…
徘徊?昼夜逆転?不潔行為?
家族の顔や家が分からなくなる?
これらは認知症の中期以降み見られる症状。
では認知症初期で私たちが困ることは…?
それは「人間関係が壊れること」なんです。
本書では、認知症の人の介護を経験したことがある人であれば誰でも感じたことのある
「これって認知症?性格じゃないの?それとも私に対する嫌がらせ?」
こんな違和感の謎を「メタ認知」というキーワードであきらかにしようと試みています。
そして、認知症の人の心の中で起きていることを少しでも「わかる」にようになれば
認知症の人のかたくなな気持ちをほぐすことが「できる」ようになります。
「わかる」→「できる」
これが本書の目指すところです。
ぜひ、多くの皆様の手に届きますように。
二本木交茶店 店長
坂本孝輔