子どもの6人に1人が貧困の国とは? | くらしとお金の学校

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 どこの国のことだと思いますか?

 

 この国の子どもの貧困率は16.3%です。

 

 貧困に苦しむ子どもが、この国にはたくさんいるのです。

 

 実は、この国は、日本のことです。

 

 

 でも、子どもの6人に1人が貧困とは、にわかに信じがたい人もいると思います。

 

 貧困には絶対的貧困と相対的貧困があり、16.3%は相対的貧困率です。

 

 日本の場合、貧困とは、一人あたり122万円/年以下で暮らす生活です。

 

 わかりやすくいうと、多くの子どもは、塾に行ったり、部活をしたり、夕食にはカレーを食べたりするのが当たり前だと思いますが、貧困の子どもたちは普通にできることが制限されている、ということです。

 

 母子家庭の平均年収は243.4万円(うち就労収入は181万円、非正規に限ってみれば、就労収入は125万円)です。

 

 母子家庭のママたちは、就業率が80.6%と高いのに非正規が57.0%と多いので低所得なのです。そのため、母子家庭の子どもの貧困率は54.6%となっています。

 

 もっとも、世帯別にみると子どもの貧困が一番多いのは数では二人親世帯です。

 

 母子家庭に貧困の子供がいる率は高いのですが、貧困の子ども=母子家庭でない点は留意しましょう。

 

 親も子供には不憫な思いをさせたくないと思って無理をしてますから、子どもの貧困が外見からはわかりにくく、「子どもの6人に1人が貧困とは、にわかに信じがたい」というのもごもっともです。

 

 では、貧困は何が問題でしょうか。

 

 ひとつに教育格差の問題があります。

 

 保護者の経済状況が子どもの学力に影響しています。

 

 

 日本では教育にお金がかかるために、保護者の収入が高いと子どもの学力が高く、保護者の収入が低いと子どもの学力も低いという結果が出ています。

 

 収入が低いために、高校に入学しても、お金が払えず、中退したり、ましてや大学への進学は無理だと諦めている子どもも少なくありません。

 

 お金がなければ大学に行けないかというと、そうではなく、いまでは、大学等への進学を応援する様々なしくみがあるので、これらのしくみを活用すれば、大学等への進学も夢ではありません。

 

 しかし、残念ながら、これらの情報が必要とする人に届いていないのが問題です。

 

 そこで、NPO法人しんぐるまざず・ふぉーらむと協力して、教育費のさまざまな支援制度をまとめた小冊子を作成しました。

 

 2000冊を無料(送料込)で配布する予定で、現在500名からお申し込みをいただいています。

 

 現在、このキャンペーンと併行して、小冊子の増刷、発送費のための寄付をお願いしています。

 

 500円から寄付ができますので、ぜひ、ご協力ください。

 

 http://japangiving.jp/p/4465#summary

 

 なお、寄付をしていただく、いただかないにかかわらず、小冊子は累計2000冊まで無料配布していますのでご活用ください。

 

 http://www.single-mama.com/education-reader2016/

 

 必要な人がいましたら直接またはSNSなどでご案内いただければうれしいです。