カロリーオフ飲料はやはり肥満につながった!(アメリカで発表) | 暮らしに虹をかける会

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こんにちは、吉冨です。


米国高齢医療学会は、65歳以上の高齢者がカロリーオフ飲料を長期にわたり飲み続けるとと大きな肥満につながるという発表をしました。


当学会の調査では、カロリーオフ飲料お腹の脂肪を増加させ、いわゆるメタボリックシンドロームと心血管疾患のリスクが高くなる可能性があることを示唆し、長期にわたってカロリーオフ飲料を飲み続けた場合における安全性について懸念の声を上げました。
(Sharon P.G. Fowler et all.,Journal of the American Geriatrics Society, March 17, 2015 DOI: 10.1111/jgs.13376)





WHO(世界保健機関)では肥満の成人は19億人にも達すると推定してます(2014年発表)。肥満を解消したり、肥満にならないために、多くの国が砂糖の摂取量を減らし、代わりにアスパルテームサッカリンスクラロース、アセスルファムKなどの人工甘味料を使うことを推奨してきました。


結果この30年間に、世界中で人工甘味料を使用したカロリーオフの炭酸飲料の需要が飛躍的に伸び、日本においては消費者庁認可の「特定保健用食品」いわゆる「トクホ」のカロリーオフ飲料まで販売されることになりました。





しかし、WHOの統計では肥満等の疾患率は下がるどころか、人工甘味料が世界中に普及されたこの30年の間に肥満が劇的に増加していることがわかっています。もちろん、このデータだけでは人工甘味料のせいだとはできませんね。


しかし、2015年3月17日に、カロリーオフ飲料が肥満につながっているという研究結果が発表されました。そして、人工甘味料を控えるべきだという結論になったのです。


テキサス州のサンアントニオ縦断エイジング研究(SALSA研究)では、65歳以上の749人のアメリカ人を対象に、カロリーオフ炭酸飲料の摂取による身体調査を合計9.4年の期間で行いました。この間3回の追跡調査を行ったのですが、カロリーオフ飲用者は、非飲用者に比べて、腹部ウエストの長さの増加が、追跡調査ごとに毎回ほぼ3倍あったことがわかっています。


ちなみに詳細は、非飲用者は0.77cmのウエスト増加、たまに飲用する人のウエスト増加は1.76cm、毎日飲用する人の3.04cmという平均値だったようです。



この研究を行ったテキサス健康科学センター大学のシャロン・ファウラー博士は、「カロリーオフ飲料をたくさん飲みつづけると、お腹の肥満につながり、高齢者については心血管代謝のリスクを高める可能性があります。高齢者は人工甘味料の入った飲料水を控える必要があります。」と結論づけたのです。


肥満を予防するためにカロリーオフ飲料を摂取した人が、皮肉にも、カロリーオフ飲料を飲まない人より太ってしまったというのは、、、相当ショックだったでしょうね。



日本では、先述したとおり、人工甘味料を使用した、トクホコーラなどという商品も出ております・・。


今回の調査は高齢者が対象でした。それは特に肥満や健康を気にする世代だからということです。しかし、これは年齢は関係ないのではないかと思います。


そして、私が懸念しているのは、カロリーオフ食品全てです。


カロリーオフ食品は血糖値を上げないよう、甘味料(ラカントS、エリトリトール)難消化性デキストリンなどのさまざまな成分が含まれている点です。これは今のところ、害はない、インスリン分泌はないとされていますが、油断はできません。





エリトリトール(エリスリトール)という糖アルコールはショウジョウバエにとって有毒であることがわかり、殺虫剤としての特許を検討中だとか・・。(Kaitlin M. Baudier,et al. 2014; 9 (6): e98949 DOI: 10.1371/journal.pone.0098949 )




写真: Baudier et al., Drexel University


人間には害がないことが発表されていますが、でもそんな話を聞くとちょっと引けますよね・・・。もちろん人間は大丈夫だけど他の動物には有毒だという成分はたくさんあります。しかし、ここまでして本当に私たちは食べる必要があるのでしょうか。何より、大丈夫だと言われてきた食品は、急に、やはり大丈夫じゃなかったという発表をいくつも見てきたはずです。今度こそ大丈夫だという保障は本当にあるのでしょうかね。