読書感想文:小野圭司『日本 戦争経済史』 | 倉山塾東北支部ブログ

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日本 戦争経済史 戦費、通貨金融政策、国際比較

 

軍事というものは、

 

おカネがかかるものです。

 

これは、今も昔も変わりません。

 

 

平時においては軍縮などが

 

行われましたが、それはあくまで平時の話。

 

周囲に自分を脅かす存在が無くて初めて

 

できるものではないのかな、

 

なんて思います。

 

 

周囲に自分の存在を脅かす脅威があれば、

 

そして、それがどんどん軍拡していたら…

 

 

そのときは、こちらも軍拡をして、

 

脅威に備えなければなりません。

 

いざというときに戦う能力がなければ、

 

滅ぼされるのを待つだけです。

 

 

さて、軍拡もですが、いざ戦争が始まると、

 

さらにおカネがかかります。

 

それも、長引けば長引くほど、

 

軍事費というものは青天井に増大し続けます。

 

 

究極的にはゼニカネの問題を超越したところで、

 

戦争は遂行されるのかもしれませんが、

 

お金がないと必要なものも揃えられないので

 

戦うことができないのもまた事実。

 

 

本書は、戊辰戦争から大東亜戦争まで、

 

日本が経験した近現代の各戦争の、

 

戦費、通貨金融政策、といった面の

 

分析を行っています。

 

 

確かに、政治面や実際の戦争の流れについては

 

よく語られるところですが、

 

どうやって戦費を調達したのか、

 

どのくらい各戦争において

 

戦費がかかっていたのか、

 

あるいは、それを諸外国と比較する、

 

なんてことは、語られる機会が少ないかもしれません。

 

 

ともあれ、戦争には莫大な経費がかかるものですが、

 

それを支えるには、それだけの経済力も必要です。

 

普段から、より豊かになろう、ということは、

 

とても大事なことだと、改めて強く思いました。

 

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