読書感想文:小林清治・大石直正 編『中世奥羽の世界 新装版』 | 倉山塾東北支部ブログ

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小林清治・大石直正 編『中世奥羽の世界 新装版』(吉川弘文館 2022年)

 

 

皆さんは、自分の故郷、

 

あるいはその地域のことは好きでしょうか…??

 

それとも、あまりいい感情は持たないでしょうか…??

 

みんな違う道を歩んできているので、

 

それぞれに思うことは違うでしょう。

 

 

「何もいいことがなかったこの街で」

 

ではありませんが、

 

昔は私も、都会に出ることを夢見ていた

 

時期もありました。

 

 

外に出て、いろんなことを経験したかった。

 

色々事情があり、それは叶いませんでしたが…

 

 

しかし、決して生まれ育った秋田という地が

 

嫌いではありません。

 

やっぱり愛着があるんですねー(笑)

 

いや、それにも増して、

 

東北、という地域が好きなんですねー

 

 

つらつらおもんみるに、

 

東北は“敗北の歴史”を歩んできました。

 

朝廷による蝦夷征討、前九年の役、後三年の役、

 

奥州合戦、奥州仕置に端を発する九戸政実の乱、

 

そして戊辰戦争…

 

いずれも、東北は中央に敗れました。

 

 

内戦は戊辰の役で終わりましたが、

 

東北に大きな爪痕を残したという点では、

 

東日本大震災も入れてもいいでしょう。

 

 

しかし、いつの時代も東北に生きる人々は

 

力強く生きてきました。

 

敗れても敗れても、その度立ち直ってきました。

 

進取の気性、という点では他地域に譲るところが

 

あるやに思えます。

 

しかし手前味噌ではありますが、その潜在的な力は、

 

どこにも引けを取らない、

 

と思っています。

 

 

そんな東北の歴史は、いつの時代も

 

実に奥深く面白い!

 

まさに歴史ロマンです!

 

そんなロマンを、本書は感じさせてくれました。

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