『工作・謀略の国際政治』黒井文太郎(2024、ワニブックス) | 倉山塾東北支部ブログ

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工作・謀略の国際政治 - 世界の情報機関とインテリジェンス戦 -

 

 

情報機関は何か秘密めいていて

怖い印象があると思う。


情報機関による監視の目、

戦前の特高警察のような

悪印象があると思う。


まず監視社会は具体的に

どのようなものか。


例えば、某隣国のように

検問所でサービス提供と同時に

監視用アプリをダウンロードさせ

スマホのデータを吸い上げ、

スマホの電源が落ちたり

VPNを使用したりすれば

自動的に探知できるようにする。

さらに密告も奨励する。


国民を監視するなら、

ここまで徹底すべきである。


マイナンバーカードくらいで

騒ぐのではぬるすぎる。


だが今の日本でそのような真似を

実施するのは無理がある。

まず予算もマンパワーも

足らないだろう。


情報機関は欲しくないと

思う人もいると思うが

現状、情報機関を

持たない弊害が大きいと思う。


対外情報を収集し、分析する組織は

一応あるようだが規模が乏しい。


数万人規模の組織ではない。

収集量も分析量も

乏しいままだと、

他国が出す重大な徴候や

脅威の発見が遅れる他、

友好国との情報交換も

貰った情報の検証もできない。


情報で先の大戦に負けたとか

情報は重要だとか言いながら

対外情報機関の創設に

目を向けないのは

モヤモヤな気持ちである。


情報機関が国民弾圧機関になる

恐怖はあるが、

政治家が行政を監視して

防止すべきである。


むしろ情報機関を

持っていないほうが

怖くないだろうか。