『秘史』『異聞』と来て、この『始末』で3部作完結。
前2作は、前期必殺の話が中心でしたが、本作は『~仕事人』から始まる後期の話がメインとなっています。
インタビューを受けた俳優も、三田村邦彦(錺り職の秀)・中条きよし(三味線屋の勇次)・鮎川いずみ(なんでも屋の加代)・京本政樹(組紐屋の竜)・村上弘明(鍛冶屋の政)、と、後期必殺を語る上では欠かせない面々。
勇次に至っては、某政党の参議院議員。
このインタビューも、議員宿舎で受けたそう…
「勇次、政治家になる」
とか、仕事人の話のサブタイトルに本当にありそうで…(笑)
今でこそ前期の必殺の方が好みですが、小さい頃に見ていたのは『仕事人』以降の後期必殺です。
必殺ファン歴、かれこれ30年にはなりましょうか…
祖父に連れられ市民市場に仕入に行っていたそうですが、その時も『仕事人』の主題歌・『浜千鳥情話』を歌って、店のおばちゃんたちに褒められていたとか…
3歳にして、既に変わり者の片鱗が出ていたようです(笑)
さて、ハードな作風に比べ、安定路線でマンネリが目立つ後期必殺。
しかしそのマンネリこそが、後期の必殺らしさを醸し出しているのです。
鉄や主水や半兵衛をはじめとした、前期の殺し屋たちの持つ“重さ”“暗さ”“泥臭さ“というものは、かなり薄れますが、それに代わって引き立つのは”様式美“”華麗さ“です。
基本的には前期が好きですが、重くなったら後期を観る、というのもいいと思います。