読書感想文:マーチン・ファン・クレフェルト『戦争の変遷』 | 倉山塾東北支部ブログ

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人は何故争うのか―――。

 

個人レベルにおいても、国家レベルにおいても、世界中で絶えず争いが起こっています。

 

その辺の人との口喧嘩みたいなものから、現在進行形であるウクライナやイスラエルでの戦闘まで、およそあらゆる階層で起こっています。

 

 

何もしていないのに挑発された。

 

嫌がらせを受けた。

 

一つしかない物や一人しかいない人を、その希少性の故にお互い欲しがる。

 

 

争い事が起こる理由としては、様々なことが挙げられるでしょう。

 

 

みんなが納得しやすい理由の一つとして、そこに「利益」が絡んでくるから、というものがあるでしょう。

 

これは一見、もっとも強力な理由に見えるかもしれません。

 

そして、利益を得るために戦うという面も少なからずあることもあるでしょう。

 

さながら

「犯罪には、必ず得をしている人間がいるはずだ」

的な見方に近いかもしれません。

 

しかし、本当にそれがもっとも強い理由として妥当なのでしょうか…??

 

 

最初は利益のために始まった戦いも、エスカレートすると互いの生存を賭けたものに変質することも往々にしてあることです。

 

争いの代表、とでもいうべき戦争こそ、例外ではありません。

 

 

戦争の本質とは何なのか―――。

 

 

本書は、クラウゼヴィッツ『戦争論』的な枠組みで見るのではなく、新たな枠組みで戦争というものを捉え、その本質に迫ります。

 

今の話は戦争をめぐる論点の、ほんの一端です

 

より戦争の本質を追求したい、という向きには、羅針盤の一つとなること、請け合いです。

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