元々、私は特定のアーティストのファンになる、というよりも、曲が好きになる、というタイプなので、あまり特定のアーティストのことは知らずにきました。
ブルーハーツも、一年前までは、その例外ではありませんでした。
人間、興味のないもの、それほど重要だと自分では思っていないものというのは、何かきっかけがない限り、本当に調べたりしないものです。
その点、これまで踏み込んでこなかったところを、知ろうと思わせてくれた友に、感謝です。
というわけで、本書はブルーハーツの歌詞を丹念に追って、読み解いているものです。
筆者は、ブルーハーツの歌は、決して相手に“押しつけない”。そして、ギリギリのところまでは語るが、「では、どうする?」というスタンスで一貫している、と言います。
言われてみると、確かにそんな気もします。
だからこそ、ブルーハーツの曲は、心に刺さるのかな、と思います。
相手に自分の価値観を押しつけない=決してマウントを取るような真似をしないで、お互いの存在を理解し認め合う
「では、どうする?」
と、聞き手に考えさせる。
=自分の未来は自分で切り拓く
まさか、ブルーハーツについて勉強していたら、慣れ親しんでいる考え方につながるとは!
一見つながらなさそうなものが、見る角度によっては実はつながっている、というのを気づかされ、なんだか嬉しくなりました。
灯台下暗しで、実はすべてのものはどこかでつながっているのだろう、と改めて思わされました。