随分前に、岩波文庫版を一度途中まで読んでいたのですが、読みかけのまま時間ばかりが過ぎてしまっていました。
その「随分前」も、小6か中1の頃です。
『戦争論』同様、翻訳書独特の読みづらさも手伝って、読みかけのまま放置してしまっていましたが、ようやく読み終えることができました。
よく権謀術数が云々と言われますが、実際に読んでみると、
「マトモなこと言っているだけじゃん??」
というのが正直なところでした。
もっとも、本書で書かれていることが
「マトモである」
と思った私が世間ではマトモではない可能性もありますが(笑)
しかし、多くの人は何らかの組織に属しており、その中で規模の大小こそあれ、人の上に立つ立場の人も多いでしょう。
人を束ねる立場の人間が、どのようなことをなすべきなのか、どのようなことに気を付けるべきなのか。
これは決して今現在組織の上に立っていない人も、考えておいて決して損なことではありません。
将来自分が人の上に立った時にどうするか、あるいは自分が上司の立場であれば、どう動くべきか・自分のような立場の人間に対してどのような行動を望むだろうか。
一人一人置かれている立場や状況は違いますが、マキャベリの言うことは応用できるところは多いのではないかと思います。
解説本で概要を掴むのも必要なことではありますが、やはり古典そのものにあたって、その著者と直接“対話”するということは大事ですね。
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