上念司『誰も教えてくれなかった金持ちになるための濃ゆい理論』(扶桑社 2020年)読了。
「何よりも大切なことは、自分の欲望の本質を見極めることです。そして自分にとってのプライスレスな「非地位財」を知ること。」(p30)
本書で最も重要なのは、正にこの一文の内容ではないか、と思う。
「地位財」(モノ、カネ、社会的地位など)が満たされればいい、という人もいるだろう。
しかし、「地位財」というものは、欲しいものが手に入るとすぐに飽きて、また次のものが欲しくなる。
その繰り返しであり、幸福が長続きすることはない。
それに対して「非地位財」(健康、自由、愛情など)の幸福感は一生続く。
まずは自分の価値観、すなわち自分がどういうものに価値を見出し、それを大事にしているのか、それをきちんと知ることが大事である。
本書で言うところの「自分教」を持つ、ということである。
そして「自分教」を持つということは、
「自主自律」
ができる、ということでもあると思う。
この「自主自律」、母校の高校で「文武両道」とともに受け継がれてきた精神であるが、本書は「自主自律」の大切さをも改めて教えてくれた。
結局のところ、自分というものをしっかり持って、自分の足で立って歩けるということが成功への第一歩である、ということだ。
本書は、これから様々なことにチャレンジしようと思っている人への心構えを説くだけでなく、生き方に迷っている人へのアドバイス、というよう側面もあるように感じた。
是非、そうした人たちに読んでもらいたい1冊である。