神谷宗幣・倉山満『じっくり学ぼう!日本近現代史4』読了。
CGSの番組『じっくり学ぼう!日本近現代史』の書籍版全5巻のうちの第4巻。
第4巻は現代編第一期「占領期」ということで、占領期の話である。
これまでの第1巻~第3巻までも読んだが、とても易しくわかりやすく日本の近現代史の流れを解説している。本と動画を併せて見ると、よりよいのではないかと思う。
今もそうなのか詳しくは分からないが、学校の社会科や日本史の授業では、近現代史についてはそれなりにはやるが、明治以前までのところに比べるとそれほど時間を割いているような感じはないように思う。また、教科書の内容も様々問題のあるところと思う。
学校で習うことは受験やテストでそこそこの点数を取るために覚えるものと割り切って、学校の授業では説明不足なところや絶対に教わらないような内容など、「本当」のことについては本書のような本で学ぶということが必要なのではないか、と思った。
…尤も、こんな面倒なことをしないでも、学校でちゃんとしたことを教えれば済む話だが、それはそれで様々な問題(例えば教科書検定の問題)があるので、そう簡単な話ではないが。
それから、日本がどういう国柄なのかということを知るために明治以前の歴史を学ぶこともとても大事なことだが、現在の世界の中の日本というのはどういう位置づけなのか、なぜそのような位置づけなのかということは明治以後の近現代史を学ばなければ分からない。
また、これからの日本はどうあるべきで、そのために自分たちがどうするのかということを考えるための基礎・前提となるのも近現代史である。だから、近現代史を学ぶということはとても大事なことなのである。
未来の国を担うのは、今の若者たちである。その若者たちにしっかりとした教育を施さないでどうするのか。
「教育は国家百年の計」である。人材を作ることが国家の繁栄につながる。
我々の世代は、次の世代に、誰に媚びることなく安心して豊かな暮らしを送ることができる世の中を残す責務がある。だから、天下国家のことを真剣に考え、行動していかなければならない。たとえそれがほんの些細なことであっても、一人でも多くの人が何かをすれば、巨大な力となる。
そして、若者たちには、自分たちの未来をよくしていく権利・資格がある。
国の未来を担う若者たちが自分たちの将来のことをちゃんと考えることができるよう、その基礎・前提をしっかり教えてやらなければならない。動物で言えば、母親がが我が子に、一人で生きていけるように餌の取り方を教えるようなものだと思う。
しかるに、若者から未来を奪うような真似をし、国民から増税という形で搾取し続け、国益を損ない続けてきた政党・政治家や官僚に政治や国家の将来について語る資格などあるものか。
このような、いわば国民に寄生して生きてきた〇〇〇〇〇(自主規制)のような連中に自分たちの運命を委ねることに終止符を打たなければならない。
次の代を生きる人々が、自分たちの力で生きていくことができるように、我々が今、できることをやらなければならない。