私である。
またこの時期が近づいてきた。
審判の日、アポカリプスデイ。
医者から恐怖の大魔王が来たりて世界は終焉する。
つまるところ、私の職場にも健康診断ちゃんが訪れるのだ。
いったいそんなもので私の何を図ろうと言うのか。
私はTRPGができていれば健康だし、
そうでないなら不健康である。
それをやれ血液をよこせションベンをよこせと…。
特殊性癖も甚だしい。
あまつさえ人の身長と体重を計るとは、
なんと恥知らずな振る舞いであろうか。
謙虚と寡黙が日本の美徳ではなかったか?
子供の発育の記録というなら別に構わない。
しかし、私は良い年と世間から称されるほどの大人である。
今更、身長と体重を計測することに、
いったいどれだけの健康的意義があるのか。
健康診断において多くが気にするのが体重であろう。
この日を目指し、意味のないダイエットにいそしむ暇な人間が多いことは、
私も聞き及んでいる。
まあ、私にはまったく必要ないが、
どれ、ここは私が愚民たちの児戯に等しいダイエットに、
いくつか助言を与えるとしよう。
・揚げ物を食べるべし
極高温で生きていられる生物は極わずかである。
かの生命力が強いネムリユスリカでさえ、
低音には-270℃まで耐えられるにも関わらず、
高温には90℃ほどまでしか耐えることができない。
つまり、180℃の高温で挙げられて生きることは不可能である。
そんな環境下でカロリーが生存することはできない。
揚げによってカロリーは死滅する。
・アイスクリームを食べるべし
カロリーとはつまるところ熱量、エネルギーである。
これが高ければ太ることはみなさま周知の事実であろう。
エネルギーとは位置エネルギー、運動エネルギー、熱エネルギーの三種がある。
それぞれが変換法則に伴い、この世の物理法則は回っている。
そしてそのことから、ダイエットに必要な要素を導くことが可能である。
温度が低いということは、熱エネルギーが低いということである。
つまり、アイスクリームはどれだけ食べても太らないのだ。
それに考えても見て欲しい。
アイスを食べると我々の体はどうなる?
そう、冷えるのだ。
つまりこれは、体内の熱エネルギーが奪われている、
ということは、体内のカロリーすら低下しているのだ!
これに位置エネルギーと運動エネルギーを組み合わせてみよう。
位置が低ければエネルギーが低い。
静止に近ければ近いほどエネルギーが低い。
つまり、寝っ転がりながら微動だにせず、クーラーの効いた部屋でアイスを食べると、
とんでもなく痩せてしまうのである!
これは痩せすぎて死の危険すらあるので、注意するように。
・2倍食べる。
とはいえ、アイスと揚げ物ばかりでは飽きてしまうかもしれない。
ここで、どんな食べ物でも0カロリーでいただける方法をお伝えしたい。
カロリー=エネルギーの話は先ほどまでで理解できたと思う。
では、ここで諸君に質問だ。
同じ運動エネルギーを持った物体が衝突するとどうなる?
答えは相殺されるだ。
エネルギーでエネルギーが打ち消され、なかったことになる。
これは、もちろん食べ物でも可能だ。
揚げ物でもなければアイスでもない、例えばpizazzを食べたかったとしよう。
ピザは大きいので当然エネルギーが高い。
ここで、もう一枚ピザを食べるのだ。
そうすると、お腹の中にあるピザと今食べたピザ、
これら2つのカロリー=エネルギーは同じ値であるので、
なんとお腹の中でそれぞれのエネルギーが相殺される。
結果としてお腹の中にはなにもなくなるのだ。
いかがだろうか?
私は頭がいいし理科が得意なので、
結果としてこのような方法を思いつくことができるし、
諸君のように愚鈍で愚かなダイエットなどしない。
科学的見地に基づいた効率的で無理のないダイエットを提案することが可能なのだ。
私はこのダイエット方法で-10Kg痩せることに成功した。
諸君らも試してみてはいかがだろうか?