レーシングドライバーの中の人の話 31 | クラゴン親方のRacing Blog

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意味なくレーシングな日々をアレしていきます

レースに勝つってのは難しいことなんですよ。


正確には難しいだけじゃなくて準備がいります。


それもハンパじゃなく用意周到な準備が。それこそ戦争をやるくらいの。準備はすなわち自分が能力を最大限発揮する環境を整えることでもありますので、そこを気合いや根性で乗り切ろうとする選手は、ハイソレマデヨということになります。


モーターレーシングに関してはまず速いマシン。そして速いドライバー。マシンを速くして、さらにトラブルなく運用できるチーム。


というのがまずありまして、さらにドライバーとメカニックが最大限のパフォーマンスを発揮するだけの補給を準備するのが肝要です。


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例えばメシですかね。メシを食う場所がサーキットから1時間かかるとしましょう。毎食往復2時間使ってたら睡眠時間は削るし移動は大変だし、レースの結果に影響が出るでしょう。


実はレース関係者が大挙して押しかけるレースで、サーキットから近くてウマいメシを探すのは、ひとつのスキルです。


個人的には海外レースで気を付けているのは、メシのほかに移動と宿かな。


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オレの場合は個人的にってゆーか個人ですから、そのあたりの手間は全部自分のアレなんですよ。だから「現地に行けば何とかなるべ」なんて考えて行くと、とんでもないことになります。現地で手間がかかるのは必然なので、その前にできることはやっとかないと。


ホテルまでの道を地図で調べておくとか、メシ食えそうなとこをピックアップしておくとか。


狙ってるのがダメなときのために、バックアップのバックアップくらいまでは探しておきます。


なぜかというと、レースで結果を出したいから。


全てはそこです。移動、宿、メシが難航すれば、レースの結果に影響が出ます。レースのためにはレース以前の準備は万端にしていて当然です。それも戦略的なアレです。補給や移動を甘く見た集団がどうなったかは、歴史を学べば火を見るより明らかというヤツです。


だから自分の競技ばっかりやってないで勉強しろっちゅーの。



日本でもドイツでもいろんなチームで乗った中で思い出すと、結果を出すチームはレース以前の部分が準備万端です。絶対に。


メシはバッチリでマシンが壊れまくったチームはあったけど、結果の出たチームでメシや飲み物に困ったことはないな。お菓子までバッチリです(笑)。


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レーダーさんちは、ピットの中にコレが置いてあって飲み放題のドリンクバー状態だったなあ。


こういうまさにコストを出せるってのは、それだけ戦略的に整ってるってことです。細かいことだけどね。コレは見える部分ですが、見えない部分のアレをもっとやってるはずです。


でも仕事やってる人には当然ですかね。


取引先にプレゼンするために資料造りするようなもんで、「会って口頭で説明すれば大丈夫」なんて思って準備しないヤツはポンコツでしょう。結果出せるならいいけど。


あとは指導者がポンコツで、こういう競技以前の苦労をさせるのがいいと思ってることがあるんだよね。鍛錬だと割り切るならアリな部分はあるけど、基本的にはポンコツです。結果を出したことがない人の思考です。


選手に一番大切なのは結果を出すことだから。


あんまり毒々しくないのは、次のとってあるからです。ふふふ。