アクチヌラでしょうか?(その2) | クラゲとふわふわ2

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 「アクチヌラでしょうか?(その1)」は如何でしたでしょうか? 鋭い方はもう正体がお解りでしょうか?

 プラヌラとは思えないけれど、よく似た動きをする生物(幼生)が居るものですね!

 前回、ベニクラゲ再生生物学体験研究所の久保田先生から、有頭触手の様な部分に刺胞が有るか調べるようにご指導頂きました。

触手を調べる時はこんな状態でした。

5本の触手


2本の足

触手部分はこんな感じです。




 この幼生の、この部分を潰して、刺胞が有るのかを見ようとしましたが、試料がホール部分を外れたとたんに、自然と潰されてばらばらに!



 どの部分か解らなくなったこの画像の中心部を拡大していくと・・





 骨片が見つかりました、このことから久保田先生から、棘皮動物だとご教示頂き、更に観察を続けるようにご指導を頂きましたが、長期の旅行に出るタイムリミットになったので、その後、どこまで飼育出来るか解りませんが、変化があった時には専門家のご指導を受ける旨許可を頂きました。

 骨片部分を上の画像上から、一つ取り出すと、非常に美しい形でした。


 その後、刺胞動物繋がりで、ベニ会でもお世話になっている、公益財団法人黒潮生物研究所の今原幸光様(八放サンゴの専門家)にお尋ねしたところ、花紋状体(花紋様体)骨片と鑑定頂きました。

 骨片には、花紋状体(Rosette)、櫓状体(Table)、板状体(Plate)、籠状体(Basket)、棒状体(Rod)、釦状体(Button)、鱗状体(Scale)、錨状体(Anchor)、輪状体(Wheel)、、、、など、多くのタイプが存在する事や、1つの種の中に複数のタイプの骨片を持っているなど、詳細にご教示頂きました、有難う御座いました。

 再度、棘皮動物の幼生である事が解ったので、その発生の過程を動画に纏めました、しかし、同一個体を追跡したものでは無く、50個体ほどいる個体を10日間ほど観察した画像です、繋げる事に意味は有りませんし、正しいかも解りませんが、観察した状況を皆様にお伝えしたくて、無理に繋いだ動画である事を、予めご承知の上ご覧下さい。

【動画】YouTube

BGM: On Our Side | YouTube 音樂庫(香港)
https://www.youtube.com/watch?v=7sg7wtekpd0&index=30&list=PLTA_PEU5CXNsii3kl0k89O0NKRS8kXh8f

 最初の卵のような状態は短く半日ほどで泳ぎだしたので、初期の幼生になっていたかも知れません、次のプラヌラのような状態が一番長く1週間ほど続き、一時縮みダメになったかと思いましたが、その後、体表面がデコボコし始め、触手が伸びてきました。

 触手は、初め有頭触手のようでしたが、分岐してネコヤナギのようになりました、触手が伸び始めると共に、体表面が平滑になり、そのうちに表皮に気泡の様な、粒状のものが見えるようになりました。

 さらに粒状の表皮は、ウロコの様に板状に分割している様で、鎧をまとっている様な感じになり、その頃には、分岐した触手の先端は、丸かったのが尖り、ガラス細工の様に非常に美しくなりました。

 動画をご覧になり、如何でしたでしょうか?

 棘皮動物と言っても多種有りますが、私が見た事が有るのは、ヒトデ、ウニ、ナマコ、クモヒトデ、ブンブク、カシパン、タコノマクラのそれぞれの仲間ぐらいです、体と、触手や管足のバランスや、鎧をまとった様なあの特殊な外部形態などを見ていると、もっと違った種(綱)かと思いました。

 現在は、動画の最後の様な外部形態が長く続いていますが、前述の今原様から、既に棘皮動物の専門家の方に照会して頂き、もう少し詳しくご教示を頂いています、しかし、もう少し飼育を続けられそうなので、幼生を脱して稚棘皮動物になるまで様子を見てから、掲示したいと思っています、次の報告は直ぐなのか、遅くなるのか解りませんが、お楽しみに。

続く・・・







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