先日、友人ピアニストのTさんから、スピネットチェンバロの売却の相談があったので
買取する事にしました
TOKAIスピネットチェンバロ TS201🇯🇵
・1段鍵盤 ・鍵盤数:54鍵盤 ・A=440Hz ・音域:C~F3、4-1/2 オクターヴ ・配列:単線8フィート ・ストップ:左右独立リュートストップ(バフストップ) ・外装材質:高級チーク材、マットフィニッシュ ・天屋根開き角度2段階調可能(譜面台切り替え) ・響板:アラスカスプルース単板 ・重量:42kg
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東海楽器が40年くらい前に1000台程造った
大ヒットチェンバロ
(東海楽器は昭和60年に廃業)
以前から古典調律の探究で欲しいなあ
と思っていたスピネットチェンバロ
1音につき1鍵盤なので、54本チューニングピン
を操作すれば良いので、楽チン
ピアノに古典調律を施す事も出来ますが弦が230本あり、
張力が強いので12平均律に戻す時、不安定になってしまう(狂いやすい)のです
そもそも依頼も無いし
さっそく伺いました
ステップワゴンに積み込みます
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作業場に持ち込みます
台車&椅子の上に置いて、脚を取付します
椅子の高さを下げれば、設置完了
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総点検開始
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簡素ですが、移動台車を作りました。
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先ずは調律から
12平均律でA=440Hzに合わせ、響板に均等な圧力をかけます。
(440Hz設計〜トランスポージングは無し)
同時にチューニングピンのトルクを確認
どんどん狂って来るので、手直しを数回
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掃除🧹を兼ねて、鍵盤、ジャックを取り外します
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フロントピン、バランスピンを磨きます
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ジャックの確認
ダンパー、プレクトラムをチェック✅
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音質にバラツキがあるジャックを取り外し、
整音調整を施します
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ヴォシングを施します
ナイフで削り、プレクトラムが弦に引っかかる時の、
しなり、や、接触面積を調整して音色を調整します。
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右がこのチェンバロのプレクトラム
(ナイロン12)
左は現在主流のデルリン
(厚み0.5㎜/ポリアセタール樹脂)
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消耗部品は三創楽器(浜松)さんが引き継いで供給しており、プレクトラム、弦、他、
いつでも交換可能なのが嬉しい
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参考にしているチェンバロ調整マニュアル
調整作業はまだまだ続きます
追記
TAKAIスピネット、カワイのスピネットは
ドイツ🇩🇪リンドホルムのコピーかとしれませんね
そっくりです
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カワイスピネット
ネットにあったので
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