月末にレスナーのハンマー交換をする事となりました

ハンマーは劣化すると、弾性が無くなり、整音してもすぐに金属音に鳴りやすく、
5年前の調律時から現状には限界にきていて、決心されたようです

まずはハンマーの事前に準備、加工です

ピアノはヤマハC3A

使用するハンマーはメーカーに特注で製作して頂いたいものです。

採用したフェルトは

ドイツ🇩🇪ライプツィヒのヴルツェンフェルトファクトリー
が製造したフェルトです

とても歴史あるメーカーで、1783年創業の世界で最も古いフェルトメーカーです


このFFWが製造する最高級AAグレードのフェルトを
硬く軽量なウォルナットに巻いて製造して頂きました。




フェルトの弾力がきめ細かいので、音色が多彩になり、
復元力が豊富なので、弦溝がつきにくい特色があります

まずはセクションごとに仕分け作業

高音部、中音部、低音部とハンマーを分けます
中音は0°〜10°に徐々に傾けていきます。



穴空けする位置に線引きします
中、高音部は先端から48㎜
低音部は先端から56㎜


線引きした真ん中をジグで、印をつけます

幅が11㎜なので、5.5㎜のセンターに正確に。。


あらかじめ開き角度91°にセッティングした穴空けジグに
ハンマーをセットし、直径5.4㎜の三つ目ドリルで
穴空けしていきます。 





綺麗に穴空け完了しましたら


次にハンマーウッドテールを加工します
バックストップ時にバックチェックと噛み合うようなRに削ります。

Rはウッドテール面から80㎜を中心に回転しています。


手前が削ったハンマー



次にハンマーウッド幅11㎜の両サイドを
0.5㎜細く絞るように削って、加工終了です。


26日にレスナー宅にアクションを取りに行き
工房にてハンマーとシャンクの付け替えをする予定です。