先日調律にお伺いした金山舞衣さん
所有はカワイのアップライトピアノBS20Sです。
3年前に初めてお伺いした時は20年ぶりの調律でした。
BS20Sは当時の工場仕上げが金属音になっており
ハンマーがカチンコチンで、耳が痛くなる程。
購入後、メーカー調律師の定期的な調律を受けておられましたが、
音程を合わせる調律作業だけしか実施されておらず、
調律後の弾いた印象は良くなかったようです。
3年前にレスナー紹介から初めて伺い、拝見した時は、
衝撃的な金属音のピアノと、ワンワン反響大なお部屋が重なり、
不快な高周波と音量でごちゃ混ぜ状態でした。
そこからワタシの戦いが始まった⁉️
わけですが
ブログの内容はめっちゃ照れ臭いですが
とてもピュアで心優しい言葉で、その後のピアノとの触れ合いを書かれております。
さらに調律師として私自身、とても勇気づけられ、助けられています。
↓
調律師はある意味、こうした気持ちに支えられて助かっている事が多いと思います。
全然イイ状態でないピアノであっても
使用者の主観的な気持ちの中で、イイ状態になっているのです。
調律した瞬間から変化するのがピアノという楽器
温度、湿度、反響、他
それを神経質に疑い、不満に思うもヨシ
それを温かく受け入れ一緒に過ごすもヨシ
音楽が精神世界である以上、心理的な要素は
楽器のコンデションまで渡ります
コンサートや録音の現場での調律師は音楽作品を一緒に作る立場なので、
神経質な不満に対しても、出来るだけ対応します
それは主観的でなく、客観的に、科学的に。
定期調律などの長いスパンではその逆。
ピアノは毎日変化する生き物なので、
主観的な感覚で変化を楽しみつつ
ざっくり歩みよって弾いてもらう方が、
音楽の世界が自然体になると思います。
とはいえ限界はありますので、その時はしっかり治して。。
まあ、とにかく、
複雑怪奇なこのピアノ
を
単純明快なピアノとして
楽しんで頂くのが秘訣と推薦しつつ
所詮単なるピアノ
として、弾かなく放置されて行くのも現実。。。
そんなネガティブな部分も
人間模様として愛おしく感じております。
でないと、やってられない😅💦