先日調律にお伺いした金山舞衣さん

所有はカワイのアップライトピアノBS20Sです。

3年前に初めてお伺いした時は20年ぶりの調律でした。

BS20Sは当時の工場仕上げが金属音になっており
ハンマーがカチンコチンで、耳が痛くなる程。

購入後、メーカー調律師の定期的な調律を受けておられましたが、
音程を合わせる調律作業だけしか実施されておらず、

調律後の弾いた印象は良くなかったようです。

3年前にレスナー紹介から初めて伺い、拝見した時は、
衝撃的な金属音のピアノと、ワンワン反響大なお部屋が重なり、
不快な高周波と音量でごちゃ混ぜ状態でした。

そこからワタシの戦いが始まった⁉️
わけですが

ブログの内容はめっちゃ照れ臭いですが
とてもピュアで心優しい言葉で、その後のピアノとの触れ合いを書かれております。

さらに調律師として私自身、とても勇気づけられ、助けられています。




https://i-three.net/pianoesthe/?fbclid=IwAR32Jo8IZFhOKH79_G4R9A2DLS5-9Mi4EjpoA6v84h6TUiG6TfNtqxzQEi8



調律師はある意味、こうした気持ちに支えられて助かっている事が多いと思います。

全然イイ状態でないピアノであっても
使用者の主観的な気持ちの中で、イイ状態になっているのです。

調律した瞬間から変化するのがピアノという楽器
温度、湿度、反響、他

それを神経質に疑い、不満に思うもヨシ

それを温かく受け入れ一緒に過ごすもヨシ

音楽が精神世界である以上、心理的な要素は
楽器のコンデションまで渡ります

コンサートや録音の現場での調律師は音楽作品を一緒に作る立場なので、
神経質な不満に対しても、出来るだけ対応します
それは主観的でなく、客観的に、科学的に。

定期調律などの長いスパンではその逆。
ピアノは毎日変化する生き物なので、
主観的な感覚で変化を楽しみつつ
ざっくり歩みよって弾いてもらう方が、
音楽の世界が自然体になると思います。
とはいえ限界はありますので、その時はしっかり治して。。


まあ、とにかく、
複雑怪奇なこのピアノ
単純明快なピアノとして
楽しんで頂くのが秘訣と推薦しつつ

所詮単なるピアノ
として、弾かなく放置されて行くのも現実。。。

そんなネガティブな部分も
人間模様として愛おしく感じております。

でないと、やってられない😅💦