本日のテーマ

時間の前借り】

 

 

「時間を前借りすることなどできるのだろうか」

 

そう思われるかもしれません。

しかし、二宮尊徳の言葉を読むと、時間の使い方にも「前借り」があることに気づかされます。

 

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二宮尊徳は、次のように述べています。

「貧者は昨日のために今日をつとめ、昨年のために今年をつとめる。それゆえ終身苦しんで、そのかいがない。富者は明日のために今日をつとめ、来年のために今年をつとめるから、安楽自在ですることなすことみな成就する」

さらに、今日飲む酒がなければ借りて飲み、今日食べる米がなければ借りて食べる。

それが、貧窮に陥る原因だと説いています。

 

たとえば、お金がないのに酒が飲みたくなり、我慢できずに人から借りて飲むとします。

すると翌日は、昨日飲んだ酒の代金を返すために働かなければなりません。

これは、未来の時間を前借りしているようなものです。

 

今日の欲を満たすために、明日の時間を使ってしまう。

これでは、いつまでたっても余裕は生まれません。

同じ今日という時間を使うなら、昨日の後始末のためではなく、明日のために使いたいものです。

 

今日の努力が、明日を楽にする。
今日の我慢が、未来の自分を助ける。
今日の積み重ねが、来年の実りになる。

 

このような時間の使い方が大切なのだと思います。

 

二宮尊徳は、次のような言葉も残しています。

「ここに一粒の米がある。これを食ってしまえばただの一粒だが、もし推し譲ってこれを蒔き、秋に稔りを待ってから食えば、百粒食ってもまだ余りがある。これこそ万世変わらぬ人道なのだ」

 

目の前の一粒を食べてしまえば、それで終わりです。

しかし、その一粒を蒔けば、やがて多くの実りとなって返ってきます。

時間も同じではないでしょうか。

 

今日という時間を、目先の欲のために使うのか。
それとも、未来の実りのために使うのか。

その選択によって、人生の流れは大きく変わっていくのだと思います。

 

時間の前借りをしない。

明日のために、今日を使う。

 

その心がけが、未来の自分を助けてくれるのではないでしょうか。

 

参考文献:『日本の道徳力 二宮尊徳90の名言』石川佐智子著 コスモトゥーワン