本日のテーマ
【人が健全に育つための環境】
人が育つ環境と、花が育つ環境は、どこか似ているように思います。
花が育ち、きれいな花を咲かせるためには、土が必要です。
土が必要です。
水が必要です。
光が必要です。
温度が必要です。
酸素も必要です。
どれか一つが欠けても、花は本来の美しさを咲かせることができません。
では、人が健全に育つために必要な環境とは、何なのでしょうか。
以前に「子どもと本気で向き合う」でも触れましたが、少年院を出院した少年たちが更生していくために大切なのは、本気で自分のことを思い、支え、援助してくれる人の存在でした。
これは、少年たちだけに限った話ではないと思います。
人が健全に育つために必要な環境の一つに、心から自分を支えてくれる人の存在があります。
矢部武氏の著書『少年院を出たあとで』には、少年院を出た人が社会で更生するために必要なものとして、次のようなことが挙げられています。
一、誰かに愛されているという実感
二、生活必需品――衣食住や仕事
三、生きがい――目標
四、罪と向き合うこと――過去を学びに変えること
私は、このことは特別な人だけに当てはまるものではなく、すべての人に通じる大切な条件だと思います。
花は、育つために必要な条件が整っていなければ、きれいに咲くことができません。
人間も同じではないでしょうか。
愛されているという実感がない。
安心して暮らせる場所がない。
明日に向かう目標がない。
過去と向き合う力が持てない。
そのような環境の中では、人は自分を見失い、生きる道を誤ってしまうこともあります。
だからこそ、人が健全に育つためには、環境が大切なのです。
そして、その環境の中でも特に大きな支えになるのが、自分を本気で思ってくれる人の存在です。
人は一人では育ちません。
誰かに思われ、支えられ、信じてもらうことで、少しずつ自分を取り戻していきます。
自分を本気で思ってくれる人の存在は、人生を支える大切な土であり、水であり、光なのだと思います。