本日のテーマ
【今という時間】
毎年感じることですが、
一年が過ぎるのは本当にあっという間です。
時間がたつのは、驚くほど早いものです。
子どもを見ていても、「もうこんなに大きくなったのか」と思うほど、成長の早さに驚かされます。
しかし、ふと自分のことに当てはめてみると、
それだけ早く年を重ねているということでもあるのですね。
「今」という時間が過ぎれば、その瞬間はすぐに「過去」になります。
人生とは、この連続なのかもしれません。
私たちが実際に生きているのは、
いつも「今」という時間だけなのです。
書籍『なぜ生きる』(高森顕徹監修・1万年堂出版)には、
「今」という時間について、こんな話が紹介されています。
ある有名な博士が、禁酒運動のためにある町で講演をしました。
三度の飯より酒が好きな男が、「酒をやめろとは何事だ」と怒りながら会場へ乗り込みました。
ところが、話を聞けば聞くほど、その説得に納得し、ついに断酒を決意します。
講演が終わると男は博士のもとへ行き、
「禁酒の記念に一言書いてください」と頼みました。
博士は言いました。
「何と書こうか」
男は答えました。
「“死ぬまで禁酒”と書いてください」
すると博士は、こう言いました。
「死ぬまで、というのは大変だろう。
“今日一日禁酒”ではどうかな」
男は驚きながらも、その言葉を書いてもらい、家の壁に貼りました。
夜になり、時計が十二時に近づくと、男は酒瓶を引き寄せ、
「もうすぐ明日だ」と待ち構えます。
そして十二時になった瞬間、酒を飲もうとして壁を見ると、
そこには「今日一日禁酒」と書かれています。
「あっ、今日もまた禁酒か」
男はその時、気づいたのです。
「今日一日」とは、毎日続くものなのだということに。
こうして男は、生涯酒を断ったと言われています。
私たちは時間の中を生きています。
しかもそれは、瞬間、瞬間の連続です。
改めて考えると、
「今」という時間は、二度と戻ることのない時間です。
そして「今」は、未来へとつながっています。
だからこそ、
この「今」という時間を、大切に過ごしていきたいものです。