本日のテーマ

【沈黙】

 

 

人は、基本的に話すことが好きなのでしょうか。

会話の中でよくあるのが、しゃべり過ぎや言い過ぎです。

・余計なことを言ってしまった
・人に失礼なことを言ってしまった
・言い過ぎて相手を怒らせてしまった
・人の心を傷つけてしまった

このような失敗をして、後悔した経験は誰にでもあるでしょう。

 

人は、言葉の使い方ひとつで、相手を深く傷つけてしまうことがあります。

言葉は時として凶器になる、とも言われます。

スウェーデンの女流作家フレデリカ・ブレーメルは、著書『家庭』の中で次のように述べています。
「神は言葉をもつ破壊的な力から私たちを守っていてください。鋭い刃物よりも胸を深く切り裂く言葉がある。一生胸に突き刺さったまま忘れられない言葉がある」

 

私たちが日頃、何気なく使っている言葉も、時として人の心を一生傷つけてしまうことがあるのですね。

 

「言い過ぎ」については、古くから多くのことわざや格言があります。

 

■江戸時代の儒学者貝原益軒の言葉…
「言葉多ければ口の過ち多く、人に憎まれ、わざわい起こる」

 

■ホウティウスの言葉…
「放たれたことばは、再び帰らず」

 

■ソロモンの言葉…
「賢者の口は心にあり、遇者の心は口にある」

 

言い過ぎてしまうくらいなら、いっそ沈黙している方がよいのかもしれません。

イギリスの著述家サミュエル・スマイルズは、著書『向上心』の中で次のように語っています。
「豊かな経験を積んだ人が、『あの時話すのではなかった』と後悔しているのをよく聞く。しかし、沈黙したのは失敗だったと悔やんでいることを耳にしたことがない。『黙れ、さもなくば沈黙にまさる言葉を口にせよ』とピタゴラスは言った。『ふさわしいことを話すのだ。それができなければ黙ることだ』と言ったのはジョージ・ハーバードである」

 

言い過ぎて後悔することはあっても、沈黙したことを後悔することは、確かに少ないように思えます。

 


言葉を慎むこともまた、人格を高めるための大切な一つなのかもしれません。