本日のテーマ
【自惚れは失墜につながる(2)
~原点を見失わない工夫~】
時が経つと、人の意識は変わるものです。
例えば、
やろうと決めたことをやらなくなってしまう…
覚えておこうと思ったことを忘れる…
このような事は誰にでもあるものです。
それを先人たちは格言やことわざで戒めています。
■「初心忘るべからず」
(何事においても、始めた頃の謙虚で真剣な気持ちを持ち続けていかねばならないという戒め)
■「喉元過ぎれば熱さ忘れる」
(苦しい経験も、過ぎ去ってしまえばその苦しさを忘れてしまう。また、苦しいときに助けてもらっても、楽になってしまえばその恩義を忘れてしまう)
このような事を忘れてしまうと、自惚れや、傲慢になってしまう原因になるのでしょう。
わたしの人生を振り返ってみると、今があるのは苦しみがあり、それを乗り越えてきたからだということが分かります。
一番自分が苦しかった時は、少しでも好転に向かうことがとても嬉しくて、感謝したものです。
貧しい時は、
お金や物を大切にしました…
人から助けてもらった時は、
いつか自分も人を助けられるようになろうと思いました…
成功したら、世の中の役立つ人間になろうと心に誓いました…
今のわたしは、この時のことが原点になっています。
だから一生涯忘れてはいけないと思うのです。
本日ご紹介する素晴らしい人は、
パソコンに使われる部品にハードディスクドライブという記憶装置がありますが、そこに使われている精密モーター製造をしている会社、日本電産㈱の創業者 永守重信(ながもりしげのぶ)氏です。
その実績ですが、1973年(昭和48年)に創業して以来、ハードディスクドライブ向けモーターとして世界シェア7割を占め、圧倒的な強さを誇っています。
永守氏は創業当社大きな志を掲げ、世の中の役に立つ会社を目指します。
当時、同族会社の悪い点を見てきました。
同族会社は、親類縁者を幹部に登用し、人材育成をしませんでした。
そこで人材を育てることに力を注ぐ会社をつくろうと考えるのでした。
そして企業は成長して行きます。
長い経営の道のりの中ではこんなエピソードもありました。
2008年のリーマンショックに関することで、この頃、日本電産はすでに大企業になっていました。
今まで順調だった売上が、リーマンショックが起こった直後受注が半減してしまいます。
経理部では、向こう一年で1200億円もの赤字が出ると試算されていました。
しかし、この時も社員をクビにすることなく乗り越えてきました。
私たちが知り得ない苦労も多々あったことでしょう。
そんな永守氏の日本電産㈱本社は京都市南区にありますが、その本社ビルの1階ロビーに粗末なプレハブの小屋が鎮座しています。
その意図は、創業時に苦労を忘れないためなのです。
苦しくなった時に永守氏は、この小屋を見に行くそうです。
すると、ものの5分もしないうちに元気が出るのだと言います。
日本電産㈱本社ビル1階にあるプレハブ小屋……
苦労は一生の財産になるのですね。
どんな時でも原点を忘れないように心がけたいものです。
わたしは自分なりに
「過去の苦労を忘れないための工夫」
を考えて実践しています。
苦労を忘れないと、いつも感謝ができるようになることが分かりました。
この習慣は一生涯つづけて行くつもりです。
