本日のテーマ

【布施とは何か?】

 

 

一つの家庭で生計を支える人を、旦那(だんな)と言いますが、
じつは、この旦那は仏教用語の檀那(だんな)からきているそうです。

 

檀那とは、

布施(ふせ)をする人という意味です。

 

布施とは、
慈悲の心を持ち人に施すことを言います。

 

本日は『布施』についてのお話をしましょう。

 


わたしは人生で、「自己の魂を磨くこと」を目指しています。

魂を磨くためには人への施しが欠かせません。
そのためには慈悲の心で世の中や人ためにお役に立つ行為をすることが必要です。

そこで、何をすることがお役に立つかを調べてみました。

すると、仏教にはすばらし教えがあることが分かりました。
それが“布施”でした。
なんと布施にはとても深い教えがあったのです。

この布施を知ることにより、布施こそが自己の魂を磨くことになると思えました。

 

さて、ここで皆さんに質問です。
皆さんは「布施」とはどんなことだと思いますか?


 人に親切にすること…
 人を助けること…
 人に何かをめぐむこと…

 

こんなイメージがあるのではないでしょうか。

 

わたしが尊敬する僧侶の一人に薬師寺の元住職であられた、故高田好胤(たかだこういん)和尚は布施についてこのように述べています。



修学旅行の学生に楽しく説法する高田後胤和尚…

 


「布施というのは執着の心を離れるということです。物がなかったら施しができないかというと、そうではありません。何がなくとも施しはできる。そして、その種類は七つあって、それを『無財の七施(むざいのななせ)』と言います」

高田後胤和尚の説法の中に、この布施のことが詳しく語られていました。

1、 捨身施(しゃしんせ)

2、 心慮施(しんりょせ)

3、 和願施(わがんせ)

4、 慈眼施(じげんせ)

5、 愛語施(あいごせ)

6、 房舎施(ぼうしゃせ)

7、 床座施(しょうざせ)


1、捨身施(しゃしんせ)とは、
物ではなく自分の身をもって、体を使って人のためにしてあげる。

 

2、心慮施(しんりょせ)とは、
その人の身になって、心をこめて愚痴や話しを聞いてあげる。

 

3、願施(わがんせ)とは、
作為のない心からの微笑み。

 

4、慈眼施(じげんせ)とは、
慈しみの眼(まなこ)ですべてを見る。

 

5、愛語施(あいごせ)とは、
他人の心を知って、なごやかな、喜びを感ずるような言葉で話してあげる。

 

6、房舎施(ぼうしゃせ)とは、
子どもや孫にためになる話をする。

 

7、床座施(しょうざせ)とは、
電車の中でお年寄り席を譲ってあげるなどのこと。

 


施しにも様々あることが分かります。

布施とは、慈悲の心を持っていることで、自然に出る行為が施しになるようです。

今後の人生で、この“無財の七施”を実践して行きたいと思っています。