本日のテーマ 

【自分を変えるために心を動かす】

 

 

自分の人生を成功させるために、本を読み、人の話を聴き、情報を集め、そしてじっくりと考え、良かれと思ったことを試してきました。

 

そこで得たものは、「本質を追究することの大切さ」でした。

本質とは、そのものの正体・真髄を意味し、物事の根本的な性質・要素を表します。

また、問題事などでは、その本当の原因を表したりします。

 

本日は、『自分を変える』がテーマですが、この事について、わたしが感じている本質をお話いたしましょう。

 

よくこんな事を耳にします。

「なぜ、ハウツー本を読んでも成功ができないのか?」

「なぜ、自己啓発セミナーに参加しても自分を変えられないのか?」

 

わたしは“自分を変える取り組み”をしてきましたが、その経験からこう思っています。

 

「人は常識や正論では変わらない!」

 

例えば、

 自分の可能性にフタをするのはやめよう…

 夢は諦めてはいけない…

 努力を惜しまない…

 目標は大きい方がいい…

 習慣を変える…

 

このよう常識、正論がどれだけ飛び交っていたか。

誤解しないでいただきたいのは、常識や正論が間違っていると言っているのではありません。

「これでは変われない人が余りにも多い」

と言っているのです。

 

この言葉は誰もが知っているでしょう。

「変えられないのは過去と他人、変えられるのは未来と自分」

 

しかし、この言葉を知っているのに、なぜ自分を変えられないのか?

この問題の本質は、「どう変えたらいいのかわからない」にあると、わたしは思います。

 

わたし自身が変われたのは、「脳」だけでなく「心」までが動いた時でした。

その時、大きな衝撃みたいなもの感じていました。

その場面は…

①  ショックを覚えるほど何かの衝撃を受けた(怖い体験や、大きな感動など)

②  心の底からの気づきがあった(なるほど!その通りだ!など)

③  本当の動機づけが自分にできていた(“これがラストチャンスだ”のように覚悟をした)

④  自分に自信を持てた(今までできなかったことができるようになった)

 

このようなことが背景にあった時に、自分が変われるキッカケとなりました。

 

①  「ショッキングな出来事」の場面

22才で大きな交通事故に遭い死の淵から生還した時がそうでした。この頃は若さも手伝い、人生のことなどこれっぽっちも考えたことがありませんでしたが、いきなり「生きるとは何か」のテーマを真剣に考えるようになり、まるっきり自分が変わりました。

 

②  「心の底からの気づき」の場面

本当に説得力ある言葉や教えと出会った時でした。

その教えがコレでした。

「『生きる意味』とは何か? それは、人生でやるべきこと(人生の目的)がわかれば自ずと生きる意味が生まれる」

この時、心の底から“なるほど”と思い心にストーンと落ち自分が変わりました。

 

③  「本当の動機づけができている」の場面

「なぜそれをやるのか」の意義を見出せた時でした。

「自分がやるべきことがどれほどの価値があり、どれほどの人の役に立つかを知った時」

自分の使命と思え、心が突き動かされ、自分が変わりました。

 

④  「できない事ができるようになり自分に自信を持てた」の場面

人は簡単に変われるものではありません。でも、小さい事なら変えられものです。わたしは、自分は大きな事などできないと自覚していたので、小さい事から始めてきました。すると不思議なのですが、小さい事を一つ、二つ、三つと、できる事が積み重なってくると、いきなり今まで以上の事ができるようになっていきました。実際の体験では、「人の前で話ができなかった。そこで話す訓練をした。その次に少人数の前で話しをできるように訓練した。次に10人ほどの前でも話せる訓練をした。すると講演の依頼が舞い込むようになった」ということがあり、自分が変わったことを自身で理解できました。

 

これらの経験から、自分を変えるためには心をしっかり動かす必要があると気づきました。

 

最後に、とても参考になった二つのお話をご紹介しましょう。

 

1、二宮尊徳の『積小為大(せきしょういだい)』

――小を積む努力なしに夢の実現はない――

「大事をなしとげようと思う者は、まず小さな事を怠らず努めるがよい。それは、小を積んで大となるからである。大体、普通、世間の人は事をしようとして、小事を怠り、でき難いことに頭を悩ましているが、でき易いことを努めない。それで大きなこともできない。大は小を積んで、大となることを知らぬからである」

 

2、『行動科学』

――「行動」を変えれば必ず「結果」も変わる――

注目すべきことは「結果」ではなく「行動」。なぜなら、物事の成果は、すべて人の「行動」の積み重ねによって成り立っているからです。例えば、100mを55秒ジャストで泳ぐ自由形の水泳選手がいたとしましょう。タイム(結果)は、飛び込み、ストローク(腕の動き)、キック(脚の動き)、息継ぎ、折り返しの動作、ゴールタッチなど、一つひとつの行動の集積によって生まれています。さらにタイムを縮めたいと考えたとき、指導者は何をすべきか? 「とにかく54秒台を目指せ! ガッツだ! 根性だ!」と声を荒げるだけで、確実に記録は伸びるか? 選手の一つひとつの動作(行動)をチェックして改善すべきところを伝え、それが実践できるよう指導することで、成果が上がります。

 

 

 

小さい事ができるようになる積み重ねが、いずれ大きな力となり、夢に近づくことが理解できますね。

 

自分を変えるために何が必要か?

わたしは、心を本当に動かすためにこの二つを大切にしてきました。

 

自分への動機づけ

小さい事を積み重ねる

 

 

<参考文献>

書籍『世界に誇る日本の道徳力 心に響く二宮尊徳90の名言』石川佐智子著(コスモトゥーワン)

書籍『行動科学を使ってできる人が育つ 教える技術』石田淳著(かんき出版)