本日のテーマ
【心で感じる言葉
~アフリカのことわざ~】
なぜ、「ことわざ」や「格言」は、短い言葉で胸を打ったり、深く感じたりするのか?
それはきっと、
極限の状態までおかれ、深く考えに考えたり
なにかに真剣に取り組んでいるときに絞り出された言葉
だからなのかもしれません。
言葉や表現の意味は人種を問わず感じられます。
わたしは「アフリカ」の言葉に深く感じるものがありました。
――人生について――
■アフリカ(不詳)
「バッファローに追われて木のてっぺんに登るはめになったら景色を楽しみなさい」
(ピンチに追い込まれても、その状況を楽しむだけの余裕があれば乗り越えることができる)
■ジンバブエ
「地べたの上の果物はみんなのものだけど、木の上のそれは登ることができる人のもの」
(地上にある果実は誰でも採れるが、樹木に実る果実は、その木に登ることに挑戦する人のためのもの)
――仕事について――
■南アフリカ
「ひとつの大きな山を越えてわかることは、行く手にもっとたくさんの越えるべき山があるということ」
(南アフリカ共和国・反アパルトヘイト運動の黒人最高指導者、ネルソン・マンデラの言葉)
■タンザニア
「道に迷うことは道を知ることである」
(人に教えられた正しい道だけを歩いていても、本当に道を知ったことにはならない。迷いながらも自分で正しい道を見つけることこそが、本当の道を知ることになる)
――愛について――
■アフリカ(不詳)
「幸福な男は愛する女と結婚する。もっと幸福な男は結婚した女を愛する」
(愛する女性と結婚しても、その愛を持続するのは難しい。結婚後も変わらず愛せるような妻に出会うことができたら、男性にとってはそれが最高の幸福だということ)
■アフリカ(不詳)
「子どもを育てるには村がなくてはならない」
(子どもは親だけでなく社会に育てられる)
――道理について――
■アフリカ(不詳)
「余った食べものを保管するのに最もよい場所は、お隣さんのお腹の中です」
(食べ物が余ったらお隣さんに分けるべきで、そうすればいずれまた自分のところにも返ってくることになる)
■マリ
「アフリカでは、老人の死とは図書館の焼失」
(伝統や文化の口頭伝承が多いアフリカでは、老人が図書館に匹敵する知識の象徴とされている)
学ぶことはたくさんあります。
人として共通するものは、国や人種を問わないことがよくわかります。
今、日本や大人たちが忘れてしまった大切なモノがココにあるのではないでしょうか……。
参考文献:書籍『アフリカのことわざ』アフリカのことわざ研究会/編(東邦出版)