本日のテーマ

配慮する力~江戸しぐさ~

 

 

日常の世の中を、少し気をつけて見渡してみると、人同士の配慮が不足しているなと感じることがあります。

 

 電車に乗る時に降りる人より先に乗ろうとする人…
 音楽を大きな音で聞く人…
 車内で携帯電話で話す人…
 歩道をスピードを出して駆け抜ける自転車…

 
マナーやルール守れない人なのですが、言い換えれば、

「配慮する力のない人」

とも言えるでしょう。

 

 

人間同士が円滑に付き合っていくためには、人とのコミュニケーションを取ったり相手への気遣いが大切です。
そこで大事なのが‟周囲や人への配慮“です。

 

配慮とは、
心をくばること。他人や他のことのために気をつかうこと。(大辞林)

 

配慮することにより、

 相手を重視している…

 大切にしている…

 思っている…

ことがあらわれるものです。
誰でも相手から、このようにされたら気持ちが良いもので好感ももてます。

 

この行為が人間関係をスムーズにしてくれるのでしょう。
わたしは江戸時代の江戸庶民の粋な配慮を参考にしています。
人を大切にするということは、生活する地域を人同士が生き易くなるのだと学びました。

人同士がお互いに協力し合い生活の場の環境を整備するのです。

 

江戸時代の大都市が江戸でした。

知らない人同士が暮らす上で上手に関わり合うマナーを工夫していました。

それが『江戸しぐさ』でした。

 

 

【江戸しぐさ】

肩引き…
人混みですれ違うとき、お互いの肩を引いて体を斜めにして通り過ぎる。

 

腰浮かし…
混んでいる乗り物(船)などで座っている人は順番に腰を浮かして拳(こぶし)一個分を詰め、一人分の席を空ける。

 

三脱の教え…
初対面の人には年齢、職業、地位の三つは聞かない。(先入観を防ぐため)

 

傘がしげ…
雨の日に往来ですれ違うとき、お互いに自分の傘を外側に傾け傘同士がぶつからないようにする。

 

 

街ですれ違う人にこんな配慮をしたら、お互いに気持ちが良いものです。

現代の東京では、
「東京しぐさ」
が実現できる日が訪れることを願い、自分でも心がけていきます。