本日のテーマ

【自分の役割を果たす】

 

 

人にはそれぞれできることの範囲があります。
 大きなことができる人…
 小さなことができる人…

 

大きな構想を持つことができる人もいれば、
小さなことに集中できる人もいます。

 

どちらが優れているかの比較などできるものではないでしょう。
大きなことをして世間に知られ、評価される人もいますが、自分のできる範囲でベストを尽くす人も同等だと、わたしは思います。

『一隅を照らす』という言葉があります。

 

 

天台宗の開祖である最澄(さいちょう767~822)は『国の宝』についてこのように述べています。
「国の宝とは何か。宝とは道心である。道心のある人を、国の宝と名づける。故に古人はこう言っている。『さしわたし一寸の玉十枚は国の宝ではない。一隅を照らすものは国の宝である』」(最澄『山家学生式』より)

 

この話は、最澄の師であった唐の湛然(たんねん)の著『止観輔行伝弘決(しかんぶぎょうでんぐけつ)』にある話をもとにしたとされています。

 

その昔、魏王(ぎおう)は言いました。
「私の国には直径一寸の玉(ぎょく)が十枚あって、車の前後を照らす。これが国の宝だ」。すると、斉王が答えた。「私の国にはそん玉はない。だが、それぞれ一隅をしっかり守っている人材がいる。それぞれが自分の守る一隅を照らせば、車の前後どころか、千里を照らす。これこそ国の宝だ」

 

 

こんな意味があったのですね。

『一隅を照らす』とは、一人の人ができる範囲のことをしっかり行うことで、自分の役割を果たすということです。
その人の力量に合ったことを、縁ある場所で、縁ある人たちのために行うことだと思います。
ですから、行為に対し規模が大きいとか小さいという比較などできやしないでしょう。

大切なのは人が何をしているかではなく、自分自身ができることです。
ひとり一人が自分の役割を職場や地域、家庭で果たせば、一隅が広い範囲を照らすことになり、大きな力となるでしょう。

いずれ個人宅が、地域となり、町となり、県となり、日本を照らすことになります。
しっかりと自分の役割を果たしたいものです。