毎日積み重ねる『自分づくりの授業』
本日のテーマ

【まずは出来ることからはじめる】

 

 

人生では、壁にぶつかることや苦しみに陥ることがあります。

 

しかしその状況は、いつまでもつづくものではありません。
いつの日か、前を向き歩きだす時がくるでしょう。

 

本日は、「まず出来ることからはじめる」というお話です……。

 

 

そんな時は、憂えても、憂えなくとも事態は変わりません。
まずは、でんと構え、今できることからはじめることです。

それが前進することになります。

 

わたしは二宮尊徳から多くの学びをいただきましたが、このことを説いています。

その教えをご紹介しましょう。

 

二宮尊徳は、時を待つこと、今できることからはじめることの大切さを説いています。

 


――焦りは禁物、時を待つ姿勢も大切――
速成を欲するのは、人情のつねである。
けれども成功、不成功には時期があり、小さい事柄でも、おいそれとは決まらない。
まして大業ならばなおさらのことだ。
報徳は大業である。
だから従容として時をまつがよい。
夏から秋になる頃は百穀がまだ熟していないが、どうして秋のみのりがないことがあろうか。ただ遅速があるだけだ。
けれども、すでに熟したものを差し置いて、まだ熟さないものを心配している。
これ又人情のつねである。
しかし、まだ熟していないものを心配するより、すでに熟したものを取り入れる方が、どれほど良いかわからぬ。
道の行われるのと、行われないのもこれと同じだ。
手近なものを先にして遠いものに及び、たやすい事を先にして難しい事に及ぶべきである。
孔子が「速やかならんことを欲するなかれ」といい、「近き者は喜ばしめ。遠き者は来らしむ」といったことがある。(語四五〇)

 

【報徳(ほうとく)】受けた徳や恩義にむくいること。報恩

【従容(しょうよう)】ゆったりと落ち着いているさま。危急の場合にも、慌てて騒いだり焦ったりしないさま。
 

 

私たちはどうしても急いでしまうこと、慌てること、焦ることがありますが、まずは、無理をせず、出来ることからはじめ、一つひとつこなしたいものです。

 

 

本日は、「二宮尊徳から学ぶ」というお話です。