教科:【考え方・発想の仕方】
あなたにとって「親孝行」とはどんことでしょう? 何をすることでしょう?
親の立場であれば、どんなことを子どもからしてもらうことが「親孝行」になるのでしょう。
本日は親孝行について考えてみましょう……。
辞書の大辞泉にはこのように書かれています。
「親を大切にし、真心をもってよく尽くすこと」
一般的には親孝行とは、
「子どもから親の喜ぶことをしてもらう」
というイメージがありますが、わたしはこれとは違ったことだと思っています。
わたしがそんな思いになったのには理由があります。
あるお母さんの言葉で、
「親孝行とは何か」
を深く考えさせられたのでした……。
そのお母さんの娘さんは20代で重いリュウマチを患い、重度の障がいを持っていました。
娘さんは20代で突然、体の自由が奪われてしまいます。
昨日までは普通の生活をしていたので、突然の出来事に本人と家族はとても信じられず戸惑うばかりでした。
この日から自由を完全に奪ってしまう病との闘いがはじまりました。
両手両足機能全廃というハンディキャップを背負い、そこから3年間寝たきりの生活がつづきました。
毎日襲う強烈な痛みは骨折するほどの痛み、それも両腕、両足。
娘さんは、あまりの痛さ、そして親や周りの人に迷惑をかけてしまっていることの辛さから自殺をはかりました。
しかし、天から守られたのでしょう、お母さんがそのとき直ぐに気づき、自殺を止めたのです。
そしてお母さんは何度も自殺をくり返す娘さんに向かってこう言いました。
「・・・息をしているだけでいいから生きていて欲しい!」
この言葉を聞いた娘さんは、その後、自殺を考えなくなりました。
後に娘さんはこのときのことを振り返りこのように語っていました。
「あのとき、母にとって私が生きているだけで親孝行になるということに気づきました。親って本当にありがたいものです……」
人には人それぞれの人生があり、苦しみと闘いながら生きている人もいます。
大変な思いをした人には当たり前のこと(生きているだけ)でさえ、ありがたいことになるのです。
以前ですが、この親孝行と同じことを言っている人がいました。
阪神淡路大震災で、当時、中学生の娘さんを亡くした50代の男性の言葉です。
「生きていてくれることが親孝行なんです!」
世の中には人それぞれの親孝行があると思いますが、一番の親孝行を教えていただきました。
本当にそうです。
何よりも生きてくれていることが、ありがたく、喜びであり、幸せなのです。
わたしはこの「一番の親孝行」を忘れてはいけないと心に言い聞かせました。
わたしがこの話で気づいたことは、
ずっと自分の娘から親子孝行をしてもらっているということでした。
なんて幸せな親なのでしょう……。
