支離滅裂に生き急ぐ。 -3ページ目

支離滅裂に生き急ぐ。

きになるものを すきなものに
すきなものを うんとすきなものに

思っていたより自分の熱量が高すぎて長くなったので、エドガー・ドガへの思いは後編で。

 

ドガといえばこの絵が有名である。そして私はこの絵が一番好きだ。

生い立ちを知ると見方も変わるし、一層好きになる。

 

image『舞台の踊り子(エトワール)』エドガー・ドガ

 

ルノワールとは対照的に、銀行員の父とフランス貴族の母のもとに生まれ、

比較的裕福な家庭の長男として育ったドガ。中学生の時に母を亡くす。

法律の勉強をしてほしい父の反対もあったが、

すぐれた画家たちの絵を模写する方法によって実力をつけたドガの

努力と才能を認め、ドガを応援するようになった。

ドガの華やかなシーンでも鮮やかな色彩を使わないところや、

生い立ちを知ることで寡黙で淡々と努力する人柄が想像できる。

 

街の風景よりも、街で生活する人々に興味を持ったドガ。

とくに舞台、音楽会、サーカス、競馬場などの華やかな舞台の

舞台裏の努力に自分を投影したのだろうか。

 

「踊り子たちはたった一度の舞台に立つために、

 くる日もくる日も練習に励んでいる。

 画家もこうあるべきだ。」

 

image『ダンス教室』エドガー・ドガ


ドガは対象を観察したあと、まず粘土で作ってみて形や動きを掴み、絵を描いていた。

それでも絵の出来に満足しておらず、いったん売れた絵も手直しすることが度々あった。

そのため、ドガの絵を買った客は再びドガに絵を持っていかれないよう

絵を鎖で壁にくくりつけていたそうだ。

 

「私の芸術ほど自然発生的でない芸術はかつてなかった。

 私の絵は熟考と巨匠たちの研究の結果である。」

 

かなり変な人だ。そこがかなり好きである。

 

image『花束を持つ踊り子』エドガー・ドガ

 

ドガは人間が摘み取ったり切ったりして飾る花が嫌いだったとされている。

自然の中に咲いた花が大好きだったとも。

偏屈で怒りっぽいドガには、不器用ながらも「真実の優しさ」と呼べるものがあったように感じる。

 

image

絵本の冒頭は、ドガとルノワールの掛け合いで始まる。

ドガ「僕にはどうにも厄介な敵がいるんだ」

ルノワール「それは一体誰なんだい?」

ドガ「それは僕自身なんだよ」

子供の頃から、そして大人になっても無口で気難しく怒りっぽい性格のドガは

”心を許し合える友達も少なく、一生をとおして独身で過ごしました。”

 

首尾一貫しているところが愛おしいなと思う。

無口で気難しい職人に素敵な奥さんがいたりすると

(へえ、器用に恋愛はしてるんだな)なんて考えてしまう私だから、

なんだかすごく信用できる人物だな、と思った。

 

結婚してる職人も人間らしくていいんだけど。

たぶん自分が器用な性質じゃないから嫉妬しているだけ。