「すごく」という言葉が死語になりつつある。

すごく驚いた

すごく大きい

……なんかは全部「すごい」で代用されてしまう。

すごい驚いた

すごい大きい

……などだ。

テレビのニュース番組などで街の人にインタビューする場面で

「すごい嬉しいです」

と訊かれた人が答えていると、画面字幕では

「すごく嬉しいです」

とわざわざ訂正を加えたりしている。なるほど報じている側にもこだわりがあるのだと思う。

けれど、それも最近では言葉のままに「すごい」となっている場合もある。

やっぱり「すごく」は絶滅に瀕している。

今までこの「すごく」という表現にこれといった愛情を抱いていたつもりもないけれど、滅びてしまうとなると、急に愛着が湧いたりする。

自分もすごく勝手だと思う。